自動車業界はAIでどのように変わるのか?

 2020.06.29  ストレージチャンネル編集部

AI(Artificial Intelligence/人工知能)を活用した自動運転サポートや、完全な自律走行車の実現は着々と進んでいます。しかし、自動車業界におけるAI活用は自律走行車の開発に限りません。コネクテッドカーやMaaS(Mobility as a service/サービスとしてのモビリティ)、スマートマニュファクチャリングなどAI活用の範囲は多岐にわたっています。今回はそんな、自動車業系におけるAIの世界を覗いてみましょう。

自動車業界はAIでどのように変わるのか?

AIのタイプを整理

まずはAIの基礎情報として複数存在するタイプを整理しておきましょう。

機械学習(マシンラーニング)

収集したデータに基づき、分析を繰り返す中で進歩する性能を持てるようにするためのアルゴリズムです。膨大なデータを長時間かけて分析することでデータの傾向を分類・把握したり、何かを予測したりするのに役立ちます。機械学習を活用すれば音声コマンドに反応してラジオのチャンネルをコントロールするだけでなく、機会学習が運転者の好みを学習して朝の出勤時にはニュースを流し、帰宅時には音楽を流すといったことも可能になります。しかも、運転者が80~90年代のロックミュージックが好みなことも理解してくれます。

深層学習(ディープラーニング)

ディープラーニングは機械学習の一種であり、人間の脳神経系を模倣した人工ニュートラルネットワークにより、膨大な量のデータを効率的に読み込んで自ら学習を繰り返します。工場における生産現場では運転者に共通する行動と機器障害の間にある、熟練のエンジニアや設計者でも見逃してしまうような相関関係を導き出すことができます。さらに膨大な量のデータを収集することで、ディープラーニングは新しい相関関係を発見することが可能になり、次第に人間よりも適切な判断が下せるようになります。

[SMART_CONTENT]

予測分析と処方的分析

予測分析では機械学習とディープラーニングを駆使し、将来的に発生する可能性の高いイベントを予測します。さらに、予測分析が人間の仲介なしにプロアクティブに判断できるようになると、処方的分析へと発展します。

AIで変わる自動車業界の未来

上記に整理したAIの技術は日進月歩で発展しています。これにより、自動車業界はどのように変化していくのか?ビジネスパーソンなら必ず知っておきたいキーワードをご紹介します。

Kubernetesの第一人者たちが選ぶストレージの極意とは
ネットアップのマイクロソフトOffice365向けバックアップ・アーカイブサービスご紹介

自律走行車(自動運転車)

自動車業界におけるAIと聞いて、最初に思い浮かべるのはやはり自律走行車かと思います。ただし、今日の自動車市場における最先端モデルでも、完全な自律走行車は存在していません。ちなみに、NHTSA(米国運輸省道路交通安全局)は自律走行のレベルを0~5で評価しています。

<SAE(Society of Automotive Engineers/米国自動車技術者協会)レベル>

SAEレベル0

人間の運転者が、全てを行う。

SAEレベル1

車両の自動化システムが、人間の運転者をときどき支援し、いくつかの運 転タスクを実施することができる。

SAEレベル2

車両の自動化システムが、いくつかの運転タスクを事実上実施することが できる一方、人間の運転者は、運転環境を監視し、また、残りの部分の 運転タスクを実施し続けることになる。

SAEレベル3

自動化システムは、いくつかの運転タスクを事実上実施するとともに、運 転環境をある場合に監視する一方、人間の運転者は、自動化システム が要請した場合に、制御を取り戻す準備をしておかなければならない。

SAEレベル4

自動化システムは、運転タスクを実施し、運転環境を監視することがで きる。人間は、制御を取り戻す必要はないが、自動化システムは、ある 環境・条件下のみで運航することができる。

SAEレベル5

自動化システムは、人間の運転者が運転できる全ての条件下において、 全ての運転タスクを実施することができる。

完全な自律走行車を実現するには、人的ミスが発生する可能性を低減するADAS(Advanced Driver-Assistance Systems/先進運転支援システム)です。現在、大半のADAS搭載車はNHTSAの評価レベル1~3が含まれています。

AI対応のADASアプリケーションは運転者のデータを収集・分析することで、より安全に運転できるように個人に合わせてフィードバックを提供します。例えば、運転者の感情や注意力のレベルを検出し、眠そうな運転者の目を覚ますために温度を調節することや、苛立って乱暴な運転をしている運転車を落ち着かせるためにリラックスできる音楽を流すなどのことも可能になります。

コネクテッドカー

コネクテッドカーとはいわば、「自動車のIoT(Internet of Things/物のインターネット)化」と捉えて差し支えありません。各自動車インターネットに接続し、エンターテイメントとマップなどのナビゲーション機能や、サービスリマインダ、メンテナンス診断、クルーズコントロールなどとシームレスに統合します。さらに、低遅延の5Gネットワークへのアクセス普及により、コネクテッドカーから収集されるデータによりスマートシティがさらに促進する未来もすでに想像されているのです。

将来的にはコネクテッドカー同士が相互に通信して動作し、ラッシュ時の渋滞を緩和できるようにしてくれます。さらに、相互通信を通じて安全な車間距離が維持できるようになり、配送用トラックは風邪に抵抗を最小限に抑えて燃料を節約するために、人間では安全に運転できないような狭い車間距離での高速運転が可能になるでしょう。

MaaS(サービスとしてのモビリティ)

自動車を個人で所有することへの必要性に対して疑問を持ち、配送業会に破壊的な影響力を持つのがMaaSです。モバイルアプリを使用することで消費者はマイカーを所持しなくても、バイクやスクーター、自動車などのシャリングサービスを通じてモビリティを所有するのではなく利用するスタイルへと切り替わりつつあります。

Fordは、AmazonのIn-Car Deliveryサービスとの提携も発表しており、このサービスに対応するフォード車を所有するプライム会員は、施錠された車に荷物 を配達してもらうことで、玄関先での盗難の問題を回避できます。

スマートマニュファクチャリング

インダストリー4.0時代の到来により、スマートマニュファクチャリング設計の一部としてAIを使用することが競争力を維持するための前提条件になっています。限定的な拡張機能を付け加えるだけでなく、新しい生産モデルを1から作り上げるような取り組みが求められています。

スマート マニュファクチャリングでは、IoTデータとビジネス データを AIの分析機能と予測機能にリアルタイムで統合し、トレーニングされたアルゴリズムにより生産性を加速、完全な生産ライフサイクル管理を実現します。

自動車業界とAIのこれからに注目

自走車業界におけるAI活用は日々進化を遂げています。今後、工場での生産性向上や自立運転者の開発、モビリティサービスなどあらゆるシーンでAIが活躍していくことでしょう。この機会に、自動車業界におけるAI活用にぜひご注目ください。

もっと見る:人工知能のメリットとデメリットを理解する

New call-to-action

RECENT POST「入門」の最新記事


自動車業界はAIでどのように変わるのか?
ネットアップクラウドデータサービス
ハイパーコンバージドインフラも新たな世代へ NetApp HCI
NetApp All Flash FAS

RANKING人気資料ランキング

FlexPodクラウドアプライアンス
ブログ購読のお申込み