統合監視により、Cloud Volumes ONTAPを以前よりも簡単に監視
企業はビジネス目標において重要な作業に焦点を当てるため、主要目標以外の作業時間の節約を望んでいます。
経験豊富な企業は、サービスを監視しシステムを運用するために複数のツールを利用しています。これらにより、企業は将来ニーズと望ましくない状況を事前に予測でき、問題が発生する前に回避及び問題解決の速度を改善することによってビジネスへの影響を最小限にすることが可能になります。
そのためには、時間、カスタマイズ作業、そして労力が必要です。
多くの企業にとって、クラウドプロジェクトは基本的なレイヤー(ネットワーク、ストレージ、コンピューティング)をクラウド上に準備することから始まります。その後はモビリティ、バックアップ、監視、ディザスターリカバリー、などの二次および三次機能を追加していきます。
プロジェクトの初期段階で、ニーズに最も適した方法を決定することは投資リスクをもたらす可能性もあるため難しく、そのため主要な機能の採用を先延ばしにすることがあります。
そのリスクを回避するため、エンタープライズレベルの監視ソリューションに成長可能なサービスを、まずは必要最小限の機能から導入し、必要に応じて成長させていくことが、戦略的に動くためには重要です。
NetAppでは最適なデータを適切な時に適切なところと適切な間隔で提供することで、スピード、柔軟性、アジャイルのクラウド原則を実現でき、それらはお客様にとって多くの利益をもたらすものと信じています。
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概要
"NetApp Cloud Volumes ONTAP"(CVO)※1の採用拡大に伴い、お客様がCVOの状況を基本的なレベルで把握できるように、重要な監視機能をCloud Manager※2に追加しました。
※1.「NetApp Cloud Volumes ONTAP®」とは、AWS、Azure、Google Cloudで利用可能で簡単にオンプレミス環境と連携が可能なデータ保護およびストレージ効率機能を備えた、セキュアで実証済みのエンタープライズワークロード向けのストレージ管理ソリューション。
※2.「Cloud Manager」はCVOのコントロールプレーンです。
お客様が簡単にCVOの監視を有効化できるように、ワンクリックでNetAppの監視ソリューションのCloud Insights※3と自動的に連携致します。
Cloud InsightsのAcquisition Unit(取得ユニット)がConnector(旧Cloud Managerインスタンス)の横にデプロイされ、Cloud ManagerとCloud Insightsの連携でCVOの全ボリュームの基本の性能評価を取得でき、統一された監視画面で表示致します。
表示される情報でお客様自身で状況を把握し、改善でき、トラブルシューティングに最低限なデータ(IOPS, ThroughputとLatency)にアクセスできます。
※3.「NetApp Cloud Insights」ネットアップのCloud Insightsは、インフラストラクチャを完全に可視化できるインフラストラクチャ監視ツールです。Cloud Insightsで、パブリッククラウドやプライベートデータセンターなど、あらゆるリソースを監視、トラブルシューティング、最適化できます。
図 1 - Cloud Managerの新たなモニタリングダッシュボード
現時点ではこの監視機能プレビューはCloud Insightsの新規のお客様用になっています。AWSとAzureの環境に限定されますが、30日間無償でご利用可能です。
気に入っていただけましたら、30日の無償期間終了後も継続利用が可能です。その場合、Cloud InsightsのBasic(無料)、Standard、Premiumのいずれかのプランを選んでサブスクリプションを行っていただきます。
監視機能が不要な場合、無効化が可能です。サブスクリプションを行わなければ、Cloud Insightsは自動的に削除されます。
※Acquisition Unitの削除は自分で行って頂く必要があります(命名はAcquisitionUnit-UUID)。
それでは、より詳しい内容をご説明致します。
Cloud Managerの監視機能について
最新のCloud Managerは、Cloud Insightsの連携機能プレビューを追加で提供しており、Cloud Volumes ONTAPのパフォーマンスと稼働状況に関する情報にアクセスできます。これらはクラウドストレージ環境のトラブルシューティングやパフォーマンスの最適化に役立ちます。
このブログの執筆時点では、プレビューの提供条件は以下のとおりです:
- Connector (旧Cloud Manager)のバージョンはAWSの場合3.8.4以上又はAzureの場合は3.9.3以上の最新デプロイメント
- AWS又はAzureのCloud Volumes ONTAP(シングルとHA)
- Cloud Insightsの新規顧客であること
また現在の状況では、このプレビューの特徴は以下のとおりです:
- すべてのボリュームを自動的に監視する
- IOPS、スループット、および遅延の観点からボリュームパフォーマンスデータを表示する
- パフォーマンスの問題を特定して、ユーザーとアプリへの影響を最小限に抑える
アクティベーションは無料ですが、Cloud ManagerはVPCで仮想マシン(Acquisition Unit)を起動して監視を行うため、このVMの利用料が、クラウドプロバイダーから発生します:
- AWSの場合、Acquisition Unitはt3.xlargeのEC2と100GBのGP2ボリュームで実行されます。
- Azureの場合、Acquisition UnitはD4_v3のVMと30 GBのStandard SSDボリュームで実行されます。
図 2 - Cloud Insights、Cloud Manager、Cloud Volumes ONTAPとAcquisition Unit連携図
モニタリングサービスの有効化に関して
Cloud Volumes ONTAPの作成ウイザードでモニタリングサービスはデフォルトで有効になっています。そのためこのオプションを有効にしておいていただければ、監視をアクティブ化できます。
図 3 - Cloud Volumes ONTAPを作成時の監視サービス有効化
既存システムでの監視はいつでも有効化が可能です。Cloud Managerの上部にある「Working Environments」をクリック、環境を選択して、右側のペインで「Start Monitoring」をクリックします。
図 4 - Cloud Volumes ONTAPの作成後に監視サービス有効化
モニタリングサービスを有効化した後は、自動的に操作が行われます:
- Cloud Insightsテナント(環境とも呼ばれます)を作成し、Cloud Centralアカウントのすべてのユーザーをテナントに関連付けます。
- Cloud InsightsのStandardプランの30日間の無料トライアルを有効にします。
- VPCに仮想マシン(Acquisition Unitと呼ばれます)をデプロイします。これにより、ボリュームの監視が容易になります。
- Acquisition UnitをCloud Volumes ONTAPおよびCloud Insightsテナントに接続します。
- Cloud Managerの「Monitoring」タブをクリックし、パフォーマンスデータを使用してパフォーマンスの最適化とトラブルシューティングを行います。
Cloud Insightsがデータの表示を開始するには、有効化から少なくとも10分必要です。
Connector(旧Cloud Managerインスタンス)ごとにAcquisition Unitが1つだけデプロイされ、このAcquisition Unitはモニタリングサービスを有効化したCVOをすべて監視します。
Cloud Managerの「Monitoring」タブには、ボリュームの基本的なパフォーマンスデータしか表示されません。より豊富な監視が必要な場合、ブラウザからCloud Insightsウェブインターフェースに移動して詳細な監視を実行し、Cloud Volumes ONTAPシステムのアラートを設定することも可能です。
図 5 - Cloud ManagerのMonitoringタブ
Cloud Insightsのこの30日間の無料トライアルでは、Cloud Manager内でパフォーマンスデータを提供し、Cloud Insights Standard Editionが提供する機能を探索することもできます。
無料トライアル期間が終了するまでに、Cloud InsightsにアクセスしてStandardまたはPremiumサービスにサブスクライブするか、無料のBasicサブスクリプションにダウングレードするように求めるメッセージが表示されます。いずれにもサブスクライブしない場合、Cloud Insightsテナントが最終的に削除されます。
Cloud Insightsのサブスクライブ方法の参考情報[英語]。
Cloud Insightsのサブスクリプションプラン情報は[Editions & Pricing]を参考。
モニタリングサービスはいつでも無効にすることが可能です。
トライアル期間が終了した場合や無効にした場合でも、acquisition unitの仮想マシンはご自身で削除いただく必要があります(命名はAcquisitionUnit-UUID)。
モニタリングダッシュボードの説明
モニタリングダッシュボードで選んだ環境のすべてのボリュームのIOPS、スループットとレイテンシが表示されます。
情報は15分間隔で取得され、ダッシュボードで、3、6、12、24時間枠の中から、表示選択ができます。さらなる機能については、お客様はワンクリックでCloud Insightsインターフェイスに簡単にアクセスできます。
図 6 - Monitoringのダッシュボード
表示された情報は、各インジケーターのいずれかで順番の変更ができます。SVMフィルターや検索機能を利用すれば、指定ボリュームの検索もできます。
ボリューム名をクリックすれば、IOPS、スループット、およびレイテンシのタイムラインが表示されます。
図 7 - 選択したボリュームのグラフ
Cloud Managerの新しい監視機能を気に入って頂けましたら、是非、導入をご検討下さい。
参考情報
Cloud Managerの監視アドオンについて[英語]。
NetApp Cloud Volumes ONTAPの紹介情報[英語][日本語]と製品手順[英語][日本語]。
NetApp Cloud Insightsの紹介[英語][日本語]と製品手順[英語]。
サブスクリプションプラン表はこのリンクで[Editions & Pricing]のタブをクリック。
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