「データ活用」が突破口、生き残りを賭ける金融機関

 2022.04.28  2022.04.29

この記事・写真等は、noteネットアップ公式アカウントの許諾を得て転載しています。
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現在金融業界では、デジタル技術を使った新たなサービスやビジネスモデルが脚光を浴びています。いわゆる「フィンテック企業」が斬新なサービスを次々と打ち出す一方で、既存の金融機関もAI人工知能)やビッグデータ分析を使った新たなサービスの開発に余念がありません。こうした取り組みが実を結ぶかどうかは、一にも二にもAIやビッグデータ分析の基盤となる「データプラットフォーム」を適切に構築・運用できるかどうかにかかっています。

急速にデジタル化が進む金融サービス

「金融業界」と聞くと、多くの人は何となく「お堅い」イメージを持つのではないでしょうか。実際のところかつての金融業界はさまざまな規制によってがんじがらめに縛られており、歴史の古い伝統的な金融機関が幅を利かせる一方で、新興企業は高い参入障壁に阻まれてなかなか新規参入しにくいのが実情でした

しかしこうした金融業界に対する古いイメージは、ここ10年ほどの間でかなり変わりました。規制緩和と金融サービスのデジタル化が進んだ結果、「フィンテック企業」と呼ばれる新興企業が次々と参入し、デジタル技術を駆使した斬新なサービスを提供するようになりました。こうした動きは長らく海外企業が先行してきましたが、日本国内においてもクラウド会計サービス「freee」「マネーフォワード」に代表されるように、急成長を遂げるフィンテック企業が次々と誕生しました。

一方海外では、アマゾン、アップル、グーグル、フェイスブックのいわゆる「GAFA」をはじめとする巨大テック企業が金融サービスに進出しつつあります。アマゾンは既に決済や融資の事業を始めているほか、アップルもクレジットカードを独自に発行しています。

さらには、思いもよらない業種・業態からの参入も増えてきました。例えば会計パッケージ製品ベンダーの弥生は、オリックスと共同で融資事業を始めています。顧客から受け取った弥生の決算データを基にAIが自動的にリスク分析をして審査と融資を行うというもので、既存の金融機関よりはるかに短時間で融資を受けられるサービスとして注目を集めています。

このほかにも大量の顧客データや取引データを保有するさまざまな非金融企業が、自社で保有するデータに対してAIやビッグデータ分析を施すことで新たな価値を見いだし、それを基に金融サービスに参入する例が相次いでいます。

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AIとビッグデータ分析を使って新たなサービスの実現へ

一方、既存の金融機関もこうした動きをただ黙って指をくわえて見ているわけではありません。一時期は新規参入勢に押され気味のようにも見られましたが、ここへ来てデジタル化の方向へと大胆に舵を切り、旧来の「お堅い」イメージの払拭を目指す金融機関が増えてきました。

特に銀行は長引く低金利により、これまでのように「利ザヤ」で稼ぐビジネスモデルが成り立たなくなったため、新たな収益源の確保が急務になっています。そこでフィンテック企業と同様に、ビッグデータ分析やAIを活用した新たなサービスの開発を積極的に進めるようになりました。外部のIT企業やフィンテック企業と連携したり、場合によってはフィンテックビジネスに特化した会社を立ち上げたりして、古いビジネスモデルや企業イメージからの脱却を図っています。

その際の重要なキーワードが「データ活用」です。既存金融機関は、保有しているデータの量や質の面では新興企業に決して引けを取りません。それどころか、長らく事業を続けてきた伝統的な金融機関ほど質の高いデータを大量に保有しているため、これらを最新のデジタル技術と掛け合わせれば、これまでにない新たな価値を生み出せるはずです。

こうした考えの下、現在多くの金融機関がAIやビッグデータ分析を使った新サービスの開発にしのぎを削っています。例えば先ほど例示した「AIを使った融資の審査」も、金融機関が保有する大量の過去取引データを基にAIモデルを開発すれば、さらに高い精度の審査や与信が可能になるはずです。さらにこれにスマホアプリを組み合わせれば、スマホから融資を申し込めば瞬時に審査が終わって、即日融資が行われるようなサービスも実現できるかもしれません。

AI開発・運用のためのデータプラットフォーム

AIを使って不正取引を検知するようなサービスも、既に実用化されています。過去の取引データをAIに学習させ、もし過去に例のない不自然なお金の動きがあったら即座に検知するというもので、既に多くの金融機関が導入していると言われています。

また金融市場の動向をAIによって予測する仕組みも、多くの金融機関で導入されています。市場動向に応じてコンピュータが自動的に取引を行う「アルゴリズムトレーディング」は既に実用化されて久しいですが、これに機械学習など最新のAI技術を導入することで、さらに高精度な市場予測に基づく自動取引が可能になります。

また金融機関が顧客に提供するサービスやマーケティング施策も、より精緻な市場予測をベースに開発することでより魅力的なものにできるでしょう。さらにはコンタクトセンターに寄せられた顧客の声や、SNSなどに投稿された自社サービスに関する評判などをAI技術でデータ化・分析することで、顧客ニーズによりマッチした商品を競合他社に先駆けて提供できるようになるかもしれません。

ただしこうした取り組みを実現するには、大量のデータを保管し、適切に加工した上で適宜AIに学習させるためのデータプラットフォームが不可欠です。特に金融ビジネスは昔から「情報処理産業」と呼ばれるように、膨大な量のデータを扱います。そのため性能と信頼性に優れたAI用データプラットフォームを確立できるかどうかが、AI活用の成否を分けることになるでしょう。

ちなみに私たちネットアップでは、こうしたAI活用のためのデータプラットフォームに適した製品やサービスを数多く提供しています。例えば、弊社のオールフラッシュストレージ製品とNVIDIAの製品を組み合わせた「NetApp ONTAP AI」と呼ばれるアーキテクチャを採用すれば、大量データを使ったAI開発のためのデータプラットフォームを効率的に構築・運用できます。

そのほかにもAI関連のさまざまな製品・サービスを提供していますので、興味をお持ちの方はぜひ弊社のサイトをご参照ください。

ネットアップについて

ネットアップは1992年の設立以来、ユーザーのデータを保存・保護・管理するストレージシステムとソフトウェアを一貫して開発してきたデータ専業企業です。日本をはじめとするワールドワイドで製品及びサービスを提供。エンタープライズ規模のNAS市場では世界トップシェア、国内NAS市場でも売上高および出荷容量でトップシェアを誇っています。

製品ソリューション紹介

ONTAP
ネットアップのすべてのストレージ製品・サービスを管理するOS。豊富な機能を備え、オンプレミス型のストレージ製品のOSとしてだけでなく、クラウドストレージのOSとしても利用可能。また30種類を超えるセキュリティ機能を搭載し、ランサムウェアをはじめとする高度なサイバー攻撃から企業のデータ資産を効果的に保護する。

Cloud Volumes Service / Azure ネットアップ Files / Amazon FSx for ネットアップ ONTAP
ネットアップのストレージOSである「ONTAP」をクラウド環境で稼働させ、クラウドストレージのリソースをオンプレミスのストレージとまったく同じように柔軟に利用できるようにしたサービス。現時点ではAWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azure、Google Cloudの3大クラウドサービス上で利用可能。

Cloud Insights
オンプレミス環境およびクラウド環境からなるハイブリッドクラウド環境のITリソースを一元的に管理できるSaaSサービス。ネットアップ製品だけでなくサードパーティー製の機器をモニタリングできるほか、AWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azure、GCP(Google Cloud Platform)をまたいだマルチクラウド環境の一元管理が可能。

Astra
Kubernetes環境を統合管理できるSaaSサービス。Kubernetesのアプリケーションや関連データなどのバックアップ、リストア、移動などを容易に可能にする。オンプレミス環境およびクラウド環境の双方において利用可能で、ハイブリッド環境における一貫したデータ管理機能をクラウドサービスとして提供する。

Keystone
ネットアップ製のストレージ製品をサブスクリプション方式で利用できる「SaaS(Storage as a Service)」サービス。オンプレミス環境に導入するストレージ製品を一括購入する代わりに、事前に取り決めた利用容量とサービスレベルに応じた利用料金を、月次もしくは年次で支払いながら利用する。

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