NASとは? ファイルサーバーとの違いや選び方を解説

 2020.10.14  ストレージチャンネル編集部

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ネットワークを介してファイルの共有やバックアップ、保存までが可能なハードディスクが「NAS」です。複数のPCからアクセスできるなどのメリットがあります。この記事ではNASの機能からメリット・デメリット、選ぶ際に重要視したいポイントについてご紹介します。NASの使用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

NASとは? ファイルサーバーとの違いや選び方を解説

NASとは

NASとは「Network Attached Storage」の略で、ネットワークにつなぐことができるファイルサーバーのことを指します。日本語では一般的にナスと呼ばれる事が多いです。ネットワークに接続して使用するため、個人のデータのバックアップ用としてだけでなく、複数人のPC間でファイルを共有したり、または複合機やFAXとつないで受信ファイルを印刷せずデータで保管したりと、さまざまな機能を活用することができます。言わば「ネットワークに対応したハードディスク」です。

NASとファイルサーバーとの違い

ファイルサーバーとは、その名の通りファイル共有を目的としたコンピューターのことを指します。OSを備えており、ファイル共有に適したソフトウェアをインストールして使用できるのが特徴です。社内LANで接続するオンプレミス型が主流でしたが、最近はインターネットに接続するクラウド型のファイルサーバーもシェアを広げています。

一方、NASはネットワークに接続できるハードディスクであり、1つのハードディスクに複数のPCでアクセスが可能です。ファイルサーバーと比較して柔軟性に欠ける点もあるものの、専門知識がなくても管理しやすく、かつコストを抑えることができるために導入しやすい傾向があります。

NASの機能

NASにはファイル保存以外にも活用できる機能が備わっています。ここでは代表的な機能について解説します。

ファイルバックアップ

まず、バックアップ機能です。各データを保存する「ファイルバックアップ」するのはもちろんのこと、OSやデータやアプリケーションを丸ごと保管する「イメージバックアップ」にも対応しています。

業務で膨大な量のファイルを取り扱うことが多い中、データの消失は企業利益の損失につながります。人為的ミスだけでなくネットワーク障害や災害など、あらゆる危険性が潜んでいるため、データのバックアップは業務を進める上で必須と言えます。

ファイル共有

ネットワークに接続できるため、複数人でのファイルの共有も容易です。USB接続のハードディスクやフラッシュメモリで共有しようとすると、使う度にそれぞれの端末に接続し直すという手間がかかります。しかし、ネットワーク接続されているNASを使えば、その必要はなくなり共同作業の効率アップにつながります。さらに、社外や自宅からアクセスすることも可能です。

データ保存

NASを使用する主な目的は、データの保存先としての機能でしょう。これは単にバックアップやファイル共有として使うだけでなく、社内の膨大な資料の保管先にすることで、各社員がいつでも必要なファイルを引き出せる環境が確立します。また、複合機とつないでFAXの内容を保存していくことで、FAXの履歴を手軽に確認できるだけでなく、社内のペーパーレス化にもつながります。

NASのメリット

実際にNASを導入することで、どのようなメリットが享受できるのでしょうか。ここでは大きく3つのメリットをあげます。

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複数の端末でのデータ共有が可能

NASがネットワークに接続されていることで、複数の人が同時にアクセスしてやりとりを行うことができます。社内のメールでは添付できないデータや、容量が大きいファイルなどもNASを介して簡単に送受できるのです。またこれらを活用すれば、過去のメールをさかのぼって添付されたデータを見つけるなど、無駄な作業の省力化にもつながります。

外部ネットワークからのアクセスが可能

新型コロナウイルスの影響でテレワークの導入が求められる今、外部からのアクセスが行えるのは大きなメリットです。USB媒体でのやりとりはその場にいる人同士でしか行えませんが、NASを活用すれば自宅や出張先などからでも接続できます。また、社外にデータを印刷したものなどを持ち歩く必要がなくなり、結果としてセキュリティの質向上にも寄与します。

あらゆる端末でのアクセスが可能

NASはパソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなど、インターネットに接続できればあらゆる端末からのアクセスが可能です。USB式の記憶媒体だと、パソコンがなければ中身を確認することができません。しかし、NASなら出張先など社外にいてもスマートフォンからアクセスして社内のデータを引き出せるため、利便性が高まります。

NASのデメリット

NASをより効果的に活用するには、そのデメリットも把握しておく必要があります。ここでは3つのデメリットについて触れています。

初期導入時の設定に工数がかかる

USB接続のハードディスクやフラッシュメモリは購入して接続するだけですぐに利用できます。一方、法人でNASを使用する場合は、ネットワーク環境の整備や、ネットワークごとにアクセス権限の設定を行う必要があるため、初期導入にやや手間がかかります。

ファイル操作の速度はネットワーク環境に依存する

NASはインターネットを介して利用するため、その使い勝手はネットワーク環境に依存します。ネットワークが利用不可の場合は当然NASにアクセスできなくなってしまうため、注意が必要です。

仮にネットワーク障害などが発生すれば作業すらできない可能性もあります。こうした事態に備えて、USB媒体などで二重にバックアップを取るなど対策を講じておくことが重要です。

NASのディスクが壊れるとデータが消滅する

他の記録媒体と同様に、NASのディスク本体が物理的に壊れてしまうと、データが破損するリスクがあります。データをすべてNASに一元化させてしまうと、従業員の手元に何もデータが残らないという恐ろしい事故にもつながりかねません。

対策としてはRAIDと呼ばれる冗長性のある構成を導入する手段があります。RAIDとは機器を二重化するなどして冗長性を持たせ、リスクを分散するという仕組みです。別の記録媒体やRAIDを活用することで、万が一の破損に備えることができます。

NASの選び方

自社の環境に合ったNASを選ぶ際に、重要となるポイントについてご紹介します。

ディスク容量で選ぶ

まず一番に重要視しておきたいのが、ディスク容量です。目安として、NASに保存したい全データ量の2~3倍ほどがいいとされています。NASに保存するデータは今後さらに増える可能性が高く、ギリギリの容量でやりくりするのでなく、じゅうぶんに余裕をもたせておくことをおすすめします。

RAID(レイド)システムの有無で選ぶ

RAIDとは、機器やハードディスクの構造を二重にするなどして冗長性を持たせたシステムです。保存先を分散させることでデータの消滅リスクを軽減できます。

また、このRAIDが導入されたNASには、さらにホットスワップと呼ばれる機能が搭載されている場合もあります。ホットスワップとは、ハードディスクのひとつが故障しても、システムを止めることなく故障した箇所を交換できるというものです。

さらに、製品によっては、あらかじめ予備のハードディスクを用意しておくことで、その再構成も自動で行うホットスペア機能というものもあります。NASの稼働を決して止めたくない場合は、こうしたオプションの有無もチェックしておくといいでしょう。

自動バックアップ機能の有無で選ぶ

NASはデータのバックアップ機能を備えていますが、それが自動で行えるかにも着目しておきましょう。手動のバックアップ機能だけでは、人為的ミスからデータの喪失を免れません。

また、バックアップ機能にもさまざまなものがあります。例えば「フルバックアップ」は、ある時点のデータのすべてのバックアップを保存することを指します。長く利用し、データ量が増えるごとにバックアップ量が膨大になり時間がかかってしまうことが難点です。そこで、前回のバックアップから増えたデータだけを保存する「増分バックアップ」や、初回のフルバックアップから増えたデータを保存する「差分バックアップ」といった方法を活用して効率化を図ることができます。

ただ、こうした機能はすべてのNASに搭載されているとは限りません。このように自動バックアップ機能が豊富にそろっているかも、NASを選ぶ判断基準の1つです。

まとめ

NASには、USBをはじめとする記録媒体やファイルサーバーとは異なるメリットや機能を備えています。ネットワーク接続できるというのが最大の強みですが、それ故にネットワーク環境に大きく依存してしまうという側面もあります。起こりうる通信障害などのリスクもしっかり把握しておくことが大切です。

さまざまな企業において、テレワークの導入が求められている今、外出先や自宅からでもPCで社内のデータにアクセスできるのは業務効率化につながり、これまで以上にさまざまなメリットが生まれることが期待できます。自社の状況やネットワーク環境などをふまえた上で、最適なNASを選択するようにしてください。

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