パブリッククラウドとプライベートクラウドの違い

 2018.06.11  ストレージチャンネル編集部

クラウドコンピューティングを活用すれば、サーバーやストレージ、あるいはネットワークといったコンピューターリソースをいつでもどこからでも利用できる環境が整います。クラウドはここ10年で市場を急速に拡大し、現在ではクラウドについて知らないという人はいないまでになりました。当然のことながらクラウドの波はビジネスの世界にも浸透しています。

しかし、一言でクラウドコンピューティングといっても、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウドなど複数の種類が存在します。そこで今回は、パブリッククラウドとプライベートクラウドでは何が違うのかをご紹介します。

パブリッククラウドとは

パブリッククラウドとはいわば「共有するクラウド」です。万人に開かれたクラウドと言った方がわかりやすいかもしれません。企業でも個人でも利用したい人が利用したいときに、必要な分のコストを支払って様々なリソースやサービスを手に入れることができます。このパブリッククラウドはサービスの特徴によってIaaS、PaaS、SaaSと3種類に大別されます。

IaaS…サーバーのリソース(ストレージ、メモリ、CPUなど)をブラウザ経由で提供するサービス

PaaS…サーバーにOSやミドルウェアなどの環境を整えた状態をブラウザ経由で提供するサービス

SaaS…ビジネスおよびプライベートで利用できる便利なアプリケーションをブラウザ経由で提供するサービス

企業や個人はパブリッククラウドを提供しているサービスWebページにアクセスし、指定の方法で契約するだけで利用できます。

代表的なIaaS/PaaSサービスとしてアマゾン ウェブサービスやMicrosoft Azureなどがあります。また、SaaSではSalesforceなどが有名です。

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プライベートクラウドとは

一方、プライベートクラウドとは「企業が自社専用のクラウドを構築した環境」を指します。クラウドとはいっても他者と共有するものではありません。プライベートクラウドはさらにオンプレミス型とホスティング型に分類されます。

オンプレミス型…サーバーやネットワークなどのインフラもすべて自社で管理した上でクラウド環境を構築します

ホスティング型…インフラは持たずクラウド事業者からプライベート領域を確保します

ホスティング型はパブリッククラウドと混同されがちなサービスですが、「他者と共有しない」という点が大きく違います。

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パブリッククラウドとプライベートクラウドの違い一覧

それでは細かい比較項目にてパブリッククラウドとプライベートクラウドの違いを一挙にご紹介します。

 

プライベートクラウド

パブリッククラウド

オンプレミス型

ホスティング型

導入コスト

高い

設備投資やクラウド環境構築のためのソフトウェアが必要になる

安い

設備投資なし、初期費用不要

かなり安い

ストレージに関するお役立ち資料

初期費用なし

運用コスト

高い

システム運用をすべて内製化するので人件費がかかる

高い

人件費はかからないが月額固定費用が発生する

安い~高い

最小単位の価格は安いが利用規模によって高くなる可能性はある

導入スピード

遅い

社内でクラウド環境を整えるためオンプレミス環境の構築同様に時間がかかる

早い

サーバー購入やインフラ整備が不要なので短期間で利用開始できる

大変早い

オンラインで即時導入できる

リソース

すべて社内かデータセンターに設置する

運用や管理はすべてクラウド事業者が行うので人件費を抑えられる

運用や管理はすべてクラウド事業者が行うので人件費を抑えられる

セキュリティ

独自のセキュリティ要件を満たすことができ、外部からの不正アクセスの心配が少ない

独自のセキュリティ要件を満たすようクラウド事業と相談できる

ブラウザ経由で利用するので不正アクセスの可能性あり

クラウド提供事業者のセキュリティに依存する

柔軟性

かなり高い

自社要件をすべて盛り込んだクラウド環境を構築できる

高い

クラウド事業者が規定する範囲で自社要件の盛り込みが可能

高い

必要なリソースを必要に応じて入手できる

拡張性

高い

ただし新しいインフラ調達が必要

かなり高い

クラウド事業者に新しいリソースを要求するだけ

かなり高い

オンラインでリソースの拡張が可能

適応する環境

大企業向け

中小企業~大企業向け

個人~大企業などさまざま

もっと見る:クラウドとオンプレミスの比較〜クラウドとオンプレミスって、結局どっちがいいの?

パブリッククラウドとプライベートクラウドそれぞれのシナリオ

パブリッククラウドとプライベートクラウドの具体的な違いを知っても、結局のところどう活用すればよいのかと悩む企業が多いでしょう。そこでパブリッククラウドとプライベートクラウドが適用するシーンなどをご紹介します。

パブリッククラウド

まだクラウドへの移行をスタートしていない、あるいは一部のシステムだけでクラウドを適用したいという場合はパブリッククラウドを利用するのがよいでしょう。特別なインフラ整備は不要で、システム運用に必要なリソースだけを都度確保することが可能です。プライベートクラウドにてシステム環境を構築するのは難易度が高いので、自社のIT人材リソースに不足を感じている場合も有効でしょう。

ただし、リソースに応じて料金が発生するため場合によってはランニングコストが高くなる可能性があります。 

プライベートクラウド

厳しいセキュリティ要件を持っておりパブリッククラウドの利用ができない企業では、プライベートクラウドを利用するとよいでしょう。あるいは、パブリッククラウドでは自社のシステム要件を満たせない場合でも有効です。パブリッククラウドに比べて導入コストが高くなりますが、ホスティング型なら費用を大幅に抑えることも可能です。ただしパブリッククラウド同様にランニングコストはかかります。

さらにシステムの柔軟性を確保したいという場合はオンプレミス型がおすすめです。導入コストは高くなりますが、かなり柔軟なシステム要件を満たせます。

まずは既存環境のアセスメントを

自社にとってパブリッククラウドとプライベートクラウドのどちらが適しているかは、移行前にアセスメント(評価)を実施することが大切です。クラウドへの移行可能なシステムやそうでないシステム、クラウド移行後のオンプレミスとの連携性など細部までアセスメントを実施することで、自社にとってどちらのクラウドが最適なのかがわかります。もちろんパブリックおよびプライベートの良いところを組み合わせたハイブリッドクラウドなども検討すべき項目になります。

まだクラウドへ移行していない、利用したことがないという場合はこの機会に一部でもクラウドへの移行をご検討ください。クラウド技術を採用することで、自社ビジネスの幅を大きく広げることができるでしょう。

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