ファイルサーバーとNASの違い | それぞれの概要とメリット・デメリット

 2018.07.25  ストレージチャンネル編集部

みなさんはファイルサーバーとNASの関係を正確に理解されているでしょうか?同じような使われ方をする両者ですが、今回はあらためて「ファイルサーバーとNASの違い」について考えてみたいと思います。

調査会社のBeige Market Intelligence社の予測によると、世界のNAS市場は年率約24%というスピードで成長し、2021年には440億ドル規模に達する見通しです。この予測はビジネスシーンでの利用を想定した場合のものなので、いかに多くの企業が社内ストレージとしてNASに期待を寄せているかが分かります。

それではまず、ファイルサーバーとNASの基本的なことから説明しましょう。

ファイルサーバーとは?NASとは?

ファイルサーバーとは「ファイル管理としての役割を与えられたサーバ」のことです。よく利用されているのはWindows Serverのファイル共有機能やLinuxにSambaなどのソフトウェアを追加して利用するサーバです。いずれにせよ、OSにファイル共有のモジュールやソフトウェアを組み合わせ、そのサーバが管理するファイルを共有することができるということです。

ファイルサーバーの特徴はユーザ管理を柔軟に行えたり、ストレージ増設などの拡張性に優れていることです。企業は組織に合わせてユーザのアクセス権限を細かく設定したり、サーバが管理できる範囲でストレージを増設したり、サーバ自体を増設することでストレージ容量の拡大に対応できます。

一方のNASは「ネットワークアタッチドストレージ(ネットワーク接続型ストレージ)」の略であり、主にLAN上に設置するストレージ専用機器です。NASと聞くと家庭向けのストレージ製品をイメージする方が多いかもしれませんが、ビジネス向けに最適化された製品が多く、市場成長をけん引しているのはむしろ後者だと言えます。

NASはファイルサーバーに必要なソフトウェアインストールや複雑な設定を必要とせず、手軽にファイル共有スペースとして活用できるのが特徴です。

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ファイルサーバーのメリット・デメリット

それではファイルサーバーのメリット・デメリットについて解説します。

ファイルサーバーのメリット

ファイルサーバーのメリットはやはり「柔軟性と拡張性」です。柔軟性とはユーザ管理を幅広く行えるかどうかであり、拡張性はストレージを自由に増減できるかを指します。

ファイル管理のための専用ソフトウェアをサーバ製品にインストールするため、ユーザのアクセス権限はもちろんグループ設定など、幅広いユーザー管理で大規模な環境でも最適なファイル共有スペースを確保します。機密情報などには厳格な制限を設けて、セキュリティの向上にも活用できます。

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さらに、企業の成長に合わせてストレージを拡張できるため、常にビジネスニーズに対応できるというのも大きなメリットです。

ファイルサーバーのデメリット

ファイルサーバーのデメリットはそこにかかるコストと、管理の複雑化です。ファイルサーバーには専用ソフトウェア費用の他に、サーバ製品のライセンス費用がかかります。

また、サーバ単位で管理するため、複数のファイルサーバーを利用すると管理が複雑化するというデメリットから、管理やユーザの生産性が低下する恐れもあるでしょう。

NASのメリット・デメリット

次のNASのメリット・デメリットについて解説します。

NASのメリット

NASのメリットはそれ単体でシンプルにファイルサーバーとしての役割を果たせることです。加えてWindows Serverのようなライセンスも無いため、ファイルサーバーに比べて運用コストを低く抑えられます。

さらに、管理用のパソコンを用意する必要もないので、既存の環境にNASを追加するだけでファイル共有スペースを確保できるという手軽さもメリットの一つです。

NASのデメリット

ファイルサーバーと比べると柔軟性と拡張性が低いというデメリットがあります。機能は簡易的なものが多いため、広範囲にわたったユーザ管理や自由なストレージの拡張というのは難しいでしょう。

関連記事:NASとは?

柔軟性・拡張性ならファイルサーバー、それでもNAS市場が拡大する理由とは?

NASは低コストかつ手軽に導入・運用できるというメリットがあります。しかし、企業規模が大きくなるにつれてそれぞれに運用管理が必要なため、特に要件の厳しい環境ではやはりファイルサーバーが優位なのでは、といのが一般的な考えです。

では、NAS市場はなぜファイルサーバー市場に迫る勢いで拡大し続けているのでしょうか?その理由は、NAS製品の高度化により、ファイルサーバーの代替としての選択肢が現実的になったからです。

従来のNAS製品はファイル共有機能とシンプルなユーザー管理機能のみで、ファイルサーバーの代替として活用するには不十分であることが多かったのも事実です。そのため、部門ごとのファイル共有スペースとして設置するのが通常でした。

それに対して近年登場しているNAS製品は、様々なアプリケーションを追加することでファイルサーバーと同等の機能を持たせることができます。高度なユーザ管理機能やオンラインストレージと連携したデータバックアップ機能、起動中にディスクを交換できるホットスワップ機能など、ファイルサーバーと比較しても遜色ない機能を持たせられます。

またRAID構成を取れば複数のディスクにデータを分散保存するため、ディスクが一つ故障してもデータを問題なく復旧可能です。

こうしたNAS製品の高度化によって、中小企業やSOHOはもちろん要件が複雑な大企業でもファイルサーバーの代替として活用できるケースが増えていきました。

企業が従来のファイルサーバー環境からNAS環境に移行する最大の理由がコストです。先述の通りファイルサーバーには専用ソフトウェア費用やライセンス費用、年間保守費用など様々なコストがかかります。一方でNASはストレージ専用機器のため、ファイルサーバー用の専用ソフトウェア費用やサーバーのライセンス費用は不要で、コストを抑えられます。

NAS製品が高度化したことで、コストと機能を両立できるNASを導入する方が「費用対効果が高い」と判断する企業が増えているのです。

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ネットアップのNASソリューション

ネットアップが提供するNASソリューションは、ストレージ専用OSの「NetApp ONTAPソフトウェア」と組み合わせて使用することで、ファイルサーバーに近いユーザ管理機能やストレージ拡張機能を実装することができます。

通信プロトコルにはUNIX / Linux環境におけるファイルベースのストレージアクセス標準であるNFSを採用しています。ちなみにネットアップはNAS市場で初めてNFSに対応した製品です。

加えてWindowsの標準通信プロトコルであるSMB(CIFS)もサポートしているため、Windows Serverのファイルサーバーとのシームレスな統合も可能にしています。そのため既存のファイルサーバーからNASに完全移行せずとも、既存環境を維持しながらのNAS導入が可能であり、ニーズに応じて徐々にNAS環境を拡大していけば、最終的には低コストでの運用が可能なNAS環境へ完全移行ができます。

京都大学化学研究所では、信頼性と運用のしやすさを評価され、NetApp FASシステムを採用しました。膨大なバイオ情報を保存するためにデータ容量を従来の600TBから5.1PBへと拡大させただけでなく、大量データのI/O性能をアップしたり、ボリュームの急拡大にも柔軟に対応できるようになりました。

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NASで新しいビジネスを

ファイルサーバーの更新や拡張のコストが課題になっているのであれば、NASによるファイル共有スペースを検討してみましょう。高度化されたNAS製品ならば、ファイルサーバーの課題を解決しながら、さらに低コストで快適なファイル共有スペースを構築できます。

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