NetApp HCI 第2回 NDEの事前準備その2:ノードの事前設定

 2018.09.28  SB C&S

皆さん、こんにちは
SB C&S、技術担当の小川です。

第1回ではNetApp Deployment Engine(NDE)によるNetApp HCI環境のデプロイ前のネットワークの事前準備についてお話させていただきました。今回はノードの事前設定に関してお話しさせていただきます。

関連記事:NetApp HCI 第1回 事前準備:ネットワーク編

NDEは任意の1台のストレージノードから実施します。NDEはPCからストレージノードに対してWebブラウザからアクセスし設定を行います。そのためストレージノードへWebアクセスを行うための事前準備が必要になります。

NDEを実行するとNetApp HCIの環境が自動的にデプロイされます。設定の中にはIPアドレスの自動設定も含まれます。NetApp HCI環境を正しくデプロイするためには、どのコンポーネントにいくつのIPアドレスが必要なのかを事前に把握する必要があります。正しいIPアドレスの把握を怠るとNDEによるデプロイが途中で失敗したり、そもそも実行できなくなることもあります。

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なお、今回も執筆時点での最新バージョンであるNDE 1.3.1を対象としています。

IPアドレスの準備

NetApp HCIにおけるIPアドレスは本番環境で運用するためのIPアドレスと、NDE実行時のみに利用する一時的な仮IPアドレスの2種類を考慮する必要があります(※ここで設定した仮IPアドレスはNDE実行終了後に自動的に破棄されます)。

仮IPアドレスは本番環境にそのまま流用できません。そのため本番用のIPアドレスとは異なるIPアドレスを必ず設定してください。

NetApp HCIの各コンポーネントで使用するIPアドレスを以下にまとめてみました。

NDE実行のための仮IPアドレス

ストレージノード(1台のみ)

  • ストレージノードの1Gb Ethernet(マネジメントネットワーク) ×1

NDEの古いバージョンである1.2.1まではコンピューティングノードとストレージノードそれぞれに1Gb Ethernet用と10Gb Ethernet用の仮IPアドレスが必要でした。そのため、1クラスタの最小ノード数であるコンピューティングノード×2、ストレージノード×4という構成でも仮IPアドレスだけで12個のIPアドレスを必要としていました。

NDE1.3.1からは1つのストレージノードの1Gb Ethernet(マネジメントネットワーク)のみ仮IPアドレスを設定することでNDEが実行できるように改善されました。

ストレージノードへは仮IPアドレスとサブネットマスクを設定することでNDEが実行できます。デフォルトゲートウェイの設定も必要となるため事前に準備が必要です。仮IPアドレス設定でのDNSサーバのIPアドレスの設定はオプションになります。

[SMART_CONTENT]

本番環境のIPアドレス

 ストレージノード (1台あたり)

  • IPMI ×1
  • マネジメントIPアドレス ×1
  • iSCSI IPアドレス ×1

 コンピューティングノード (1台あたり)

  • IPMI ×1
  • マネジメントIPアドレス ×1
  • iSCSI-A IPアドレス ×1
  • iSCSI-B IPアドレス ×1

 ストレージ クラスタ(1クラスタあたり)

  • Cluster MVIP ×1
  • Cluster SVIP ×1
  • Management node IPアドレス ×1

 File Service(ONTAP Selectのデプロイ、任意で設定)

  • Cluster IPアドレス ×1
  • Node IPアドレス ×1

 その他

  • vCenter ServerのIPアドレス ×1
     ⇒DNSで名前解決出来る場合はFQDNでも可
  • プライマリDNSサーバ ×1
  • セカンダリDNSサーバ ×1
  • プライマリNTPサーバ ×1
     ⇒DNSで名前解決出来る場合はFQDNでも可
  • セカンダリNTPサーバ ×1
     ⇒DNSで名前解決出来る場合はFQDNでも可

ストレージノードのiSCSI IPアドレスは2つの10G EthernetポートでLink Aggregationを構成するため、設定するIPアドレスは1つとなります。

コンピューティングノードのiSCSI IPアドレスは10G Ethernetのそれぞれのポートは別々のパスとして通信するためAとBの2つ必要になります。

ストレージクラスタのMVIPはストレージクラスタを管理する際にそれぞれのノードにアクセスするのではなくMVIP宛にアクセスすることで一元管理を行います。クラスタ構成後、WebブラウザでMVIPを指定するとElement OSの管理画面が表示されます。

Element OS

ストレージクラスタのSVIPはコンピューティングノードとストレージクラスタ間でiSCSIセッションを確立するときに使用するIPアドレスです。そのため1つのストレージクラスタで1つ設定します。

Management node(mNode)はvCenter Serverへのプラグインの登録、ストレージノードのElement OSのアップグレード、Active IQによるリモートアラートなどを行う仮想アプライアンスです。mNodeには1つのIPアドレスが必要となります。

File Service(ONTAP Select)で使用するCluster IPとNode IPは仮想的に1つのONTAPのノードで1つのクラスタを構成するため1つずつIPアドレスを設定します。NDE設定時はこの2つのIPアドレスだけ設定しますが、実際にNASを構成する場合はLIFに設定するIPアドレスが別途必要になるためご注意ください。

上記IPアドレスをNetApp HCI最小構成用のパラメータシートにまとめると以下のようになります。

■仮IPアドレス(1Gb Ethernet) 

1Gb Ethernet

ストレージに関するお役立ち資料

■各ノード

HCI Node

■ストレージクラスタ

ストレージクラスタ  

■File Service

File Service  

■vCenter Server

vCenter Server  

■DNS、NTP

DNS、NTP  

各ノードのIPMIのIPアドレスの設定

各ノードのIPMIにIPアドレスを設定することは必須ではありませんが、事前にIPMIのIPアドレスを設定しておくことで以下のメリットがあります。

  • リモートコンソールが利用できるため、ノード設定の際に、都度ディスプレイやキーボードの取り付けが不要になる
  • ノードの初期化の際に初期設定用のISOファイルをUSBメモリに書きこむ必要がなくなりISOファイルを直接読み込める

IPMIへのIPアドレスの設定はストレージノード、コンピューティングノード共通となります。IPMIのIPアドレスはBIOSから設定するため各ノードはディスプレイとキーボードを接続しノードの電源をONにします。

以下の画面が表示された“Delete”キーを押しセットアップ画面に移行します。

netapp-screen

「IPMI」メニューの「BMC Network Configuration」を選択します。

BMC Network Configuration 1

「Update IPMI LAN Configuration」を「Yes」に設定しIPアドレスを設定します。

BMC Network Configuration 2

F4を押し「Save configuration and exit?」と表示されるので「Yes」を選択します。

BMC Network Configuration 3

ストレージノードへの仮IPアドレスの設定

NDEを実行する際に本番用のIPアドレスと異なる仮のIPアドレスをノードに設定する必要があります。先にも述べたようにNDE 1.3.1からは1つのストレージノードのみに仮IPアドレスを設定することでNDEを実行できるようになりました。

仮IPアドレスの設定はノードの電源投入後のTerminal User Interface(TUI)で設定します。事前にIPMIのIPアドレスを設定していれば、IPMIのコンソールから設定することができます。

WebブラウザにIPMIのIPアドレスを入力しアクセスします。各ブラウザのプライバシー保護の画面のあとIPMIへのログイン画面が表示されますのでユーザ名とパスワードを入力しログインします。デフォルトのユーザ名/パスワードはADMIN/ADMINとなっています。

netapp login

「Remote Console Preview」の画面イメージをクリックします。

Remote Console Preview

すると「launch.jnlp」ファイルのダウンロードが実行されます。ダウンロード後、このファイルを実行しコンソール画面を表示します。このファイルを実行するには操作PCに対し事前に「Java Runtime Environment」がインストールされている必要があります。

Java Runtime Environment

「launch.jnlp」ファイルを実行するとコンソール画面が表示されます。

launch.jnlp

「Bond 1G」のIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイを入力します。DNSサーバの入力はオプションとなります。「Bond 10G」は何も入力しないでください。

Bond 10G

今回は、ノードの事前設定に関してお話させていただきました。前回と合わせて事前準備は完了となります。

次回はお待ちかねのNDEによるNetApp HCIのデプロイについてお話しいたします。

【関連情報】こちらもご覧ください

「刮目(かつもく)せよ! 「NetApp HCI」3大奥義!」(TechTarget)


【著者情報】

ogawa

小川 正一(おがわ しょういち)

ストレージやHCI製品の製品担当、プリセールスエンジニア、ソリューションエンジニアなどなどさまざまな一面を持つ。ディストリビュータという立場からさまざまな販社様に個別製品紹介やオープンセミナー、Web記事などで広くNetApp製品を紹介しているマルチなエンジニア。


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