NetApp HCI 第6回 NetApp HCIにおけるデータストアの作成方法

 2019.01.29  SB C&S

皆さん、こんにちは

ソフトバンク コマース&サービス、技術担当の小川です。

前回、前々回とNDE実行後のVMware vSphere環境についてお話させていただきました。

今回は仮想マシンの保存先となるデータストアの作成方法に関してNetApp HCIではどのように実施するのかを説明させていただきます。

VMware環境におけるデータストアの作成方法は予めストレージで領域を切り出し、ESXiからマウントするという2段階の作業が必要となりますが、NetApp HCIではvCenterプラグインからデータストアの作成を実施することでストレージの切り出しからマウントまでを一括で実施することができます。そのため、作業負担の軽減だけでなくオペレーションミスの軽減を実現しています。

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なお、今回のNDEのバージョンは1.3.1を対象とします。

vCenterプラグインによるデータストアの作成

前述の通りNetApp HCI環境でのデータストア作成はvCenterプラグインから実施することにより設定作業を簡素化することができます。vCenterプラグインはNDE実行時に自動でインストールされます。

NetApp HCIのvCenterプラグインには「NetApp SolidFire Configuration」と「NetApp SolidFire Management」という2つのプラグインがあります。

「NetApp SolidFire Configuration」はNetApp HCIのストレージノードの基本アーキテクチャであるSolidFireのクラスタ登録やmNodeの登録などの基本設定を実施するプラグインです。ストレージノードの基本設定はNDE実行時に自動で実行されるため「NetApp SolidFire Configuration」は基本的には操作する必要はありません。

「NetApp SolidFire Management」はストレージ容量の管理、ボリュームやデータストアの作成、ストレージのスナップショットの設定などのストレージに関わる管理や操作を実施するためのプラグインです。

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新規にデータストアを作成するにはvSphere Web Clientにログイン後ホーム画面に表示されている『NetApp SolidFire Management』をクリックします。

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「Management」⇒「DATASTORES」⇒「CREATRE DATASTORE」の順にクリックしていきます。

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DataStoreを作成するウィザードが表示されますので、まずはデータストア名を入力します。

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『Select Host』の画面ではデータストアをマウントするESXiホストを選択します。vSphereクラスタは選択できず、必ずESXiホストの選択になるのでご注意ください。

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『Configure Volume』の画面では作成するデータストアで既存ボリュームを使用するか、新しくボリュームを作成するか選択します。NDE実行直後のvSphere環境の初期状態ではボリュームを事前に作成していることはほぼないと思うので「Create New Volume」を選択した場合の操作を説明します。

「Create New Volume」を選択すると新規に作成するボリュームの基本情報を入力する画面が表示されます。ボリューム名とボリュームのサイズを入力します。この際に「Account」を選択するのですが、これはボリュームにアクセスするユーザを紐付けるための設定でNetApp HCIでは自動で「NetApp-HCI」というユーザが作成されていますのでこちらを選択します。

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ボリューム作成時にQoSも同時に設定します。QoSは事前に作成したポリシーを適用するかボリューム個別にカスタム設定を割り当てるか選択します。今回はカスタム設定について説明します。

QoSのカスタム設定では「Min IOPS」、「Max IOPS」、「Burst IOPS」を設定します。

NetApp HCIにおけるQoSの保証値は「Min IOPS」を保証します。そのためリソースに空きがあれば「Max IOPS」を超えるリソースが一時的に消費されることがあります。ただし際限なくリソースを消費するわけでなく「Burst IOPS」で一時的に消費されるリソースを抑えます。ただし「Max IOPS」と「Burst IOPS」を同一の値を入力すると「Max IOPS」に入力した値を下回るIOPSに抑えられます(弊社検証結果より)。そのため「Burst IOPS」は「Max IOPS」と同一の値にせずに「Max IOPS」よりも高いIOPS値を入力してください。

ストレージに関するお役立ち資料

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『Select Authorization Type』の画面では「Use Access Group」と「Use CHAP」の2種類の承認タイプを選択します。NetApp HCIにおけるアクセスグループはイニシエータとボリュームを紐付けるためのグループになります。NetApp HCIではアクセスグループが自動で作成されているため、今回は「Use Access Group」を選択し説明させていただきます。

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『Configure Access Group』の画面で使用するアクセスグループでNDE実行時に自動で作成される「NetApp-HCI」を選択してください。

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『Apply QoSSIOC』の画面ではvSphere環境側でSIOC(Storage I/O Control)を有効にしている場合、仮想マシンのCPUのシェア値をもとにNetApp HCIのQoSの値を自動で変更する「QoSSIOC」の設定を行うことができます。「QoSSIOC」についてはまた別の機会に紹介させていただきます。

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『Review and Complete』で設定内容を確認し「Finish」をクリックするとデータストアの作成が開始されます。

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データストア作成後は『NetApp SolidFire Management』の画面とvSphere Web ClientのESXiホストのデータストアの画面から確認できます。

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ただしデータストア作成時に指定した以外のESXiホストのデータストアの画面を確認しての作成したデータストは登録されていません。そのためESXiホストのiSCSIアダプタで再スキャンを実施する必要があります。

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データストアクラスタの設定

HCIを導入する動機は様々あるかと思いますが、理由の1つに「3Tier環境よりも運用を簡単にしたい」ということがあげられると思います。そのため複雑な設定をしたくないという思いからデータストアも1つで運用したいと考える方も少なくないでしょう。

NetApp HCIでも他のHCIのようにデータストアを1つにまとめて運用したいと思う方がいらっしゃるかもしれませんが、NetApp HCIのデータストアの構成で1つ考慮しなくてはならないことがあります。それは「1ボリュームあたりのIOPSの保証値が40000IOPSまで」という点です。NetApp HCIを最小構成で組み上げた場合でも最大200000IOPSが保証値にもかかわらず、1つのボリュームをデータストアとして運用すると40000IOPSにとどまってしまうことになります。そうするとNetApp HCIでは複数のデータストアの個別管理が必要となるため、当初の目的が達成できないことになってしまします。

この状況をVMware vSphereの機能であるデータストアクラスタを用いることで解消することができます。データストアクラスタは文字通り複数のデータストアを1つのクラスタとして設定し仮想マシンの保存先として指定することで、それぞれの仮想マシン構成ファイルが分散配置される仕組みです。

例えばNetApp HCIの最小構成である200000IOPSまでストレージリソースを使用したい場合、1ボリュームあたり40000IOPSであるため少なくとも5つのボリューム作成する必要があります。この5つのボリュームを1つのデータストアクラスタに設定し仮想マシンの保存先とすることで、それぞれのデータストアの個別管理が不要になり、少ない管理工数で最大限のストレージパフォーマンスを利用することができます。なお、データストアクラスタを設定し自動で分散配置を行うためにはStorage DRSを有効にするためEnterprise Plusライセンスが必要になりますのでご注意ください。

データストアクラスタを設定するにはvSphere Web Clientで「データセンターを右クリック」⇒「ストレージ」⇒「新規データストアクラスタ」をクリックします。

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データストアクラスタを作成するウィザードが表示されます。まずデータストアクラスタ名を入力します。また、「Storage DRSを有効にする」に必ずチェックを入れます。

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『Storage DRS自動化』の設定では「クラスタの自動化レベル」で「自動化なし(手動モード)」を選択します。

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『Storage DRSランタイム設定』の画面ではQoSSIOCを設定していない場合、デフォルト設定のままで次に進みます。

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『クラスタとホストの選択』の画面でNetApp HCIのvSphereクラスタを選択します。

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『データストアの選択』の画面でデータストアクラスタに含めるデータストアを選択します。

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『設定の確認』の画面で設定に問題がないか確認し設定を完了します。

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作成したデータストアクラスタはvSphere Web Clientに表示されます。

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仮想マシンの保存先をデータストアクラスタに指定して保存するとデータストアクラスタ内のいずれかのデータストアに保存されます。

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この状態でもう1台仮想マシンを保存すると別のデータストアに自動で配置されます。

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今回はvCenterプラグインによるデータストア作成方法とデータストアクラスタの作成を説明いたしました。

今回の内容とこれまでの記事を合わせるとNetApp HCIの基本的な設定は完了となります。

NetApp HCIは設定が簡単だけでなく、設定完了後のカスタマイズが自由な製品です。外部のサーバからのストレージアクセスも自由なので、今お使いの仮想環境と合わせた運用をアレンジしてみてはいかがでしょうか。

【関連情報】こちらもご覧ください

「刮目(かつもく)せよ! 「NetApp HCI」3大奥義!」(TechTarget)


【著者情報】

ogawa

小川 正一(おがわ しょういち)

ストレージやHCI製品の製品担当、プリセールスエンジニア、ソリューションエンジニアなどなどさまざまな一面を持つ。ディストリビュータという立場からさまざまな販社様に個別製品紹介やオープンセミナー、Web記事などで広くNetApp製品を紹介しているマルチなエンジニア。


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