NetApp HCI 第5回 NDE実行後のVMware vSphere環境 ― 後編

 2019.01.09  SB C&S

皆さん、こんにちは

SB C&S、技術担当の小川です。

前回はNDE実行後のVMware vSphere環境の前編として、vSphere DRSやHAなどを紹介させていただきました。

今回は後編としてデータストア、作成される仮想マシン、iSCSIの設定について紹介させていただきます。なお、今回のNDEのバージョンは前回と同様にNDE 1.3.1を対象とし、vCenter Severのバージョンは6.5 update2を対象とします。

関連記事:
NetApp HCI 第1回 事前準備:ネットワーク編
NetApp HCI 第2回 NDEの事前準備その2:ノードの事前設定
NetApp HCI 第3回 NDEによるNetApp HCI環境のデプロイ
NetApp HCI 第4回 NDE実行後のVMware vSphere環境 ― 前編

登録されているデータストア

 NDEによる仮想環境のデプロイの実行後、データストアの登録も自動で実行されます。データストアは以下の種類のデータストが登録されます。

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各ESXiホストのローカルディスクのデータストア

 「 [ホスト名]-local-datastore-01 」という名称でESXiホストごとに作成されます。仮想マシンの保存領域としては使用されません。ローカルデータストアはログや一時ファイルを保存するスクラッチパーティションとして設定されています。

仮想マシンの保存用データストア

 NDEによる仮想環境のデプロイの実行後、「NetApp-HCI-Datastore-01」、「NetApp-HCI-Datastore-02」という名称の2つの仮想マシン保存用のデータストアが作成されます。vCenter ServerアプライアンスやmNodeのVMDKファイルはこのデータストアに保存されます。データストアが2つ作成されるのはハートビートデータストアの設定が「ホストからアクセス可能なデータストアを自動に選択します」に設定されているためです。

ONTAP Select用データストア

 NDEによる仮想環境のデプロイを実行する際にファイルサービスのデプロイを選択している場合のみONTAP Select用にデータストアが別途作成されます。「NetApp-HCI-Select-Install-01」という名称のデータストアはONTAP Selectの仮想アプライアンスのVMDKを保存するデータストアで「NetApp-HCI-Select-Data-xx-xx」という名称のデータストアはONTAP Selectでファイルサーバーを展開する際のディスクとして使用されるデータストアです。

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 ここで注意が必要なのはNDEによる仮想環境のデプロイの実行後のvSphere HAのハートビートデータストアの設定が「ホストからアクセス可能なデータストアを自動に選択します」に設定されていることです。このままの設定ではONTAP Select用のデータストアがハートビートデータストアとして選択される可能性があります。

ONTAP Select用に作成される各データストアには「FDM状態ファイル」が保存できるだけの空き容量はありますが、どこのデータストアに保存されているかわからないため、FDM状態ファイルが必要になった際にわざわざ探し出す必要が出てしまいます。そのためONTAP Selectを使用する場合やデータストアを複数使用する場合は、ハートビートデータストアを明示的に指定することをお勧めします。

ストレージに関するお役立ち資料

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作成される仮想マシン

 NDEによる仮想環境のデプロイの実行後、以下の仮想マシンが作成されます。

vCenter Server Appliance(vCSA)

NDEによる仮想環境のデプロイの実行時にvCenter Serverの配置を決める際に「In-a-box構成」を選択するとvCenter Server Appliance(vCSA)が自動で構成されます。通常の手動でのvCSAの構築では、vCSAのサイズを環境に応じて自身で選択しますが、NDEではvCSAのサイズ選択の項目がなく、必ず「小」で構成されます。この「小」というサイズはvCSAが4vCPU、16GBメモリで構成されます。これはESXiホスト台数100台、仮想マシン台数1000台が管理できるサイズとなります。NDEで自動作成されるvCSAは仮想スイッチの「HCI_Internal_vCenter_Network」というポートグループを介してネットワークにアクセスします。このポートグループはVLAN IDは割り当てられていません。

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Management Node(mNode)

NDEによる仮想環境のデプロイを実行するとManagement Node(mNode)も自動で作成されます。mNodeはvCenter Serverへのプラグインの登録、ストレージノードのElement OSのアップグレード、Active IQによるリモートアラートなどを行う仮想アプライアンスです。mNodeは1vCPU、8GBメモリで構成されます。mNodeは仮想スイッチの「HCI_Internal_mNode_Network」というポートグループを介してネットワークにアクセスします。このポートグループはVLAN IDは割り当てられていません。

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ONTAP Select

NDEによる仮想環境のデプロイを実行する際にFile Serviceを選択するとONTAP Selectの仮想アプライアンスがデプロイされます。通常、(NDEを使用したNetApp HCI環境上へのデプロイ手順ではなく)仮想環境上にONTAP Selectをデプロイする場合、ONTAP Select DeployとONTAP Selectという2つの仮想アプライアンスがデプロイされるのですが、NDEではONTAP Select DeployはデプロイされずONTAP Selectのみがデプロイされます。ONTAP Selectは4vCPU、16GBメモリで構成されます。ネットワークアダプタは3つ搭載されており、仮想スイッチの「HCI_Internal_OTS_Network」というポートグループを介してネットワークにアクセスします。このポートグループはVLAN IDは割り当てられていません。ネットワークアダプタの1つがONTAPのCluster ManagementとNode Management用に使用され(ONTAP上のe0a)、2つのネットワークアダプタがデータ用に割り当てることができます(ONTAP上のe0b、e0c)。仮想ディスクはOS用とデータ保存用で別れておりデータ保存用に4つの仮想ディスクが設定されています(ハードディスク4~7)。

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NetApp HCI環境でのiSCSIの設定

 NDEによる仮想環境のデプロイを実行するとコンピューティングノードとストレージノード間のiSCSIプロトコルを使用したストレージ接続の設定も自動で実行します。NDE実施後のiSCSI関連の設定は以下のように設定されています。

iSCSIのポートバインド

NetApp HCIではiSCSIの優先パスとして10GB EthernetのNICに対してポートバインドが設定されています。デフォルトの設定では「vmnic1」と「vmnic5」が使用されています(物理ポートに関しては第1回 事前準備:ネットワーク編 を参照)。

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マルチパスポリシー

NetApp HCIではiSCSIプロトコルでストレージノードとのマルチパスの設定で特別なプラグインを使用しておらずVMware標準のマルチパスモジュールを使用しています。NDE実行後のデフォルト設定では、パス選択ポリシーに「ラウンドロビン(VMware)」、ストレージアレイタプのポリシーに「VMW_SATP_DEFAULT_AA」が設定されています。ストレージ設定にチューニングを行わず高いパフォーマンスを実現することもNetApp HCIの1つの魅力と言えます。

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前編と後編に分けNDE実行後のvSphereの環境についてデフォルトの設定と一部お勧めの構成を説明しました。

次回はvCenter Plug-inによるデータストアの作成とストレージクラスタの設定について説明いたします。

 

【関連情報】こちらもご覧ください

「刮目(かつもく)せよ! 「NetApp HCI」3大奥義!」(TechTarget)


【著者情報】

ogawa

小川 正一(おがわ しょういち)

ストレージやHCI製品の製品担当、プリセールスエンジニア、ソリューションエンジニアなどなどさまざまな一面を持つ。ディストリビュータという立場からさまざまな販社様に個別製品紹介やオープンセミナー、Web記事などで広くNetApp製品を紹介しているマルチなエンジニア。


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