Microsoft 365のバックアップは必須!NetAppによるSaaSの活用

 2020.12.22  ストレージチャンネル

NetAppにはクラウド最適化を実現するために、バックアップ、階層化と同期、監視とセキュリティを提供しています。そのひとつにSaaSのバックアップソリューションがあります。

リモートワークでは、Microsoft 365やTeamsの活用が生産性を向上させ、チームの情報共有とコラボレーションに役立ちます。しかし、バックアップしようとすると、さまざまな場所とファイル種別の保存が必要です。

NetAppのSaaS Backup for Office365のソリューションを利用すると、Microsoft 365やTeamsのバックアップ、リカバリー、リストアが簡単にできます。ここではSaaSのバックアップが必要な理由を踏まえて、NetAppのSaaS向けバックアップソリューションの導入事例を取り上げます。

NetAppによるSaaSの活用、Microsoft 365のバックアップ

SaaSのバックアップはなぜ必要か

一般的にSaaSのプロバイダーは、ハードウェアの故障、災害によるシステム障害、SaaSのアプリケーション障害について責任を負います。しかし、データが完全であるかどうか、あるいはデータがウィルスに感染していないなど品質を保持することは、ユーザーの責任になります。

ユーザーが責任を負わなければならないことを具体的に挙げると、まず誤動作による削除があります。次にウィルスやランサムウェアなどの感染と、ハッカーによる攻撃に対する防御、内部の攻撃者の対策です。さらに、Exitストラテジーつまり被害を最小限にして撤退する戦略を明確にしなければなりません。

SaaSの中でも、Excel、Word、PowerPointを提供するMicrosoft 365(旧Office 365)を日常業務で使う部門が多いのではないでしょうか。

しかし、Microsoft 365では、データの可⽤性は保証されていますが、バックアップは提供されていないことに注意が必要です。ユーザーの操作でデータの完全削除ができ、削除後のデータは復元可能ですが、時間が経過すれば削除されてしまいます。さらに、破損したファイルの復旧は煩雑で、時間がかかります。

たとえば、Microsoft 365のデフォルトでは、退職したユーザーのデータは30⽇間で完全削除、Exchangeの復元可能なアイテムは14⽇間(最⼤30⽇間)で完全削除、OneDriveの削除済みアイテムは93日間で完全削除という設定になっています。

リモートワークのツールとしてMicrosoft Teamsは便利ですが、Office365Groupは削除から30⽇間で完全消去となり、アーカイブはチームごとの最⼤チャネル数に含まれる制限があります。

したがって、⾃社のポリシーでデータを保護するためには、きめ細かい設定をしてバックアップをとる必要があります。過去に蓄積された資産を引き継いで効率的に業務を維持できるだけでなく、メールやファイルが削除された場合、サイバー攻撃や内部不正などの問題が発覚したときに原因究明の調査ができなくなるからです。

このようなニーズから、NetAppではSaaS Backup for Office365を提供しています。

関連記事:Microsoft 365などのSaaS環境でもバックアップが必要?その意味とは

SaaS Backup for Office365とは

SaaS Backup for Office365は、Microsoftが提供しているAPIを利⽤して、バックアップとリストアを実施するNetAppのクラウドサービスです。

SaaS Backup for Office365の概要

バックアップ データ 格納先のストレージは、NetApp Managed Storageが提供され、これはNetAppが提供するSaaS Backup専⽤ クラウドストレージとしてAWS S3もしくはAzure Blobにバックアップデータを格納します。

契約は年間、課金はユーザー単位になります。ストレージ費⽤はSaaS Backupに標準で付属し、利用できる容量は無制限です。ユーザー数や契約年数(1年、2年、3年、5年)による割引料⾦もあります。

SaaS Backup for Office365のバックアップ対象

SaaS Backup for Office365では個人利用データから組織の情報共有まで、幅広いデータのバックアップが可能です。以下に、バックアップできるデータの例を挙げます。

Exchange Online

メールボックスタイプのプライマリ、共有、アーカイブのデータとして、メール(受信トレイ、下書き、送信済み、削除済みアイテム、アーカイブ、RSSのサブスクリプション、会話履歴、送信トレイ、迷惑メール)、タスク、連絡先、カレンダー、メモ、回復可能なアイテム。

OneDrive for Business

ドライブ(アカウント)のデータとして、フォルダとサブフォルダ、OneNote、パーミション、バージョン履歴。

SharePoint Online

テンプレートのデータとして、チームサイト、ブログ、開発サイト、Wikiサイト、コミュニティサイト、プロジェクトサイト、エンタープライズWiki、その他のテンプレート。

サイトコレクション内のデータとして、サブサイト、リスト、ライブラリ、OneNote、ファイル、フォルダ、バージョン履歴、パーミション、メタデータ、ワークフロー。

Office 365 Groups/Teams

メールボックスのデータとして、予定表

サイトコレクション内のデータとして、サブサイト、リスト、ライブラリ、ファイル、フォルダ、バージョン履歴、パーミション。

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アステック株式会社様の導入事例

企業概要と導入の背景

アステック株式会社様は、大阪府吹田市に本社を置くシステム開発とICTソリューションを提供するNetAppのパートナー企業です。1984年にシステム会社として発足し、2008年にクラウドサービスを含むICTソリューションの展開を始め、2010年にNetApp Partner、2020年にNetApp CLOUD FIRST PARTNERになりました。

大阪のほか、仙台、東京、横浜、名古屋、伊丹、神⼾、広島の事業拠点があり、コミュニケーションとコラボレーションのツールとしてTeamsを利用しています。Teamsの利用状況は、User数30、Teams数20ですが、Channel数119があり、テレワーク利用が活発化して利用は拡大傾向にありました。

Teamsのバックアップはやや特殊であり、Exchange、SharePoint、OneDrive、OneNote、Office365Groupのすべてのバックアップが必要になります。Microsoft 365とTeamsを利用するにあたって、バックアップできるものはすべてバックアップしたいと考えていました。

これが企業概要とバックアップ導入の背景ならびに動機です。

バックアップサービスの選定要件

バックアップサービスの選定要件としては次の3つになります。

第1に、利用しているMicrosoft 365関連のすべてのデータを、簡単に丸ごとバックアップできること。コラボレーションツールとしてMicrosoft 365を活用した場合、OneDriveをはじめとしてさまざまな場所にデータが保存されます。煩雑な手順なしに、これらのデータをすべてバックアップできることが前提条件でした。

第2に、Teamsの過去のチャットを閲覧できること。リモートワークにおける利用を含めて、一般的にTeamsの活用シーンが増加していました。今後Teamsの利⽤がますます進展することは確実であり、必須の要件になります。

第3に、物理的なハードウェアの増設を必要としないことです。クラウド活用の現状を踏まえると、オンプレミスにおける増設は時代に合っていないだけでなく、先端的なシステム開発を手掛け、ITソリューションを提供する企業としてふさわしくないという理由があったからです。

バックアップサービスの設定

NetAppのSaaS Backup for Office365を利用すると、最小1年単位からAmazon S3に最大で無制限の保管、リモート利用などのBYOS(Bring Your Own Storage)ではユーザー管理のもとにMicrosoft Azure Blob StorageもしくはAWS S3のストレージに最大で無制限の保管の設定が可能になります。

バックアップスケジュールはポリシーにもとづき、Tier1が12時間に1回、Tier2が18時間に1回、Tier3が24時間に1回の設定です。増分を暗号化してバックアップし、データ保持期限は任意に設定できるようにしました。

実際にバックアップを設定する手順は、プロテクトを外してからバックアップ対象をチェックし、Tier1~3のラジオボタンでバックアップ時間を設定してApplyをクリックするだけの操作で完了します。

バックアップサービスの運用

NetAppのSaaS Backup for Office365はフルマネージドのサービスのため、設定を完了すれば特に必要な作業はありません。バックアップが完了できなかった場合は、エラーメールが通知されるので、ブラウザから管理画面にログインをして確認しています。

メールやデータのリカバリーは、SharePoint、OneNote、OneDrive、Exchangeからリカバリーしたいデータをエクスポートして行います。

リストアに関しては、最新バージョンをまるごと復元するハイレベル・リストアと、指定したファイルやバージョンで復元する詳細レベル・リストアの2通りの方法が選択可能です。詳細レベル・リストアでは、アイテムの選択、データの選択、リストア方法の選択という手順で行います。

導入時の要件として重要だったTeamsにおける過去のチャットの閲覧は、バックアップからリストア時にHTMLにエクスポートできるので、エクスポートしたHTMLファイルをブラウザで閲覧することにより過去のチャットの内容を確認可能です。

クラウドを利用してユーザーの管理が不要であること、管理やバックアップされているファイルの数を把握できてリストアが簡単なことから、業務効率化に役立っています。

まとめ

バックアップを自動化して一元管理できることが、業務効率化を実現します。煩雑な作業から手が離れることで、より生産性の高い業務に注力できるようになります。NetAppのSaaS Backup for Office365はMicrosoft 365やTeamsを活用する企業に導入していただきたいソリューションです。


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