HCIは新しい領域へ、お客様事例(郵船トラベル株式会社様)から見るNetApp HCIのチャレンジ

 2019.05.15  ストレージチャンネル編集部

NetApp株式会社 ソリューションアーキテクト部 シニアソリューションアーキテクトの大削 緑氏が登壇し、郵船トラベル株式会社 情報システム部 情報システムチーム サブリーダーの神尾のぞみ氏を招き、NetApp HCI導入に至る事例を紹介しました。

HCI(ハイパーコンバージドインフラ)に期待すること

講演の冒頭で大削氏は一般的なHCIの課題について語ります。「昨今の激しい変化に対応するためには、インフラは簡単に導入できて、すぐに使えるようでなければなりません。現状のHCIは、サーバーとストレージを同一の物理リソースで実現しているので、クラウドライクなインフラを実現しようとしても、新たな課題が生まれています」と指摘します。

その課題とは、パフォーマンスが出なかったり、思っていたよりも難しく、柔軟な拡張ができず、ベンダロックインが起こる、といったものです。

大削氏は「そもそも、HCIには物理アーキテクチャの定義はないのです。そこで、NetAppでは、ストレージをあえて分離したHCIを開発しました。そうすることで、従来のHCIのメリットはそのままに、さまざまな課題を解消し、3つの大きなメリットとデータファブリック対応を実現しました」と説明します。

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NetApp HCIは、従来のHCIの枠を超えてハイブリッドクラウドインフラという新しい領域にチャレンジしています。

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郵船トラベル株式会社様のHCI事例

NetApp HCIの特長を活用している事例として、郵船トラベルが紹介されました。登壇した神尾氏は「当社は60年以上の実績と経験があり、海外出張や海外赴任など、日本企業の国際ビジネスに関わる業務をトータルサポートしています」と説明します。

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同社では、24時間365日で連絡が取れるコールセンターを運営し、法人顧客向け業務渡航をサポートしています。そのため「お客様の担当者がいつでも日常業務が可能になるように、航空会社の予約管理システムにどこからでもアクセスできる環境が必要でした。そこで、リモートデスクトップを整備しました」と神尾氏は過去の取り組みを振り返ります。

しかし、リモートデスクトップには問題がありました。帰宅時に社内のデスクトップPCの電源を落としてしまうと、外部からリモートで接続できず、会社に出てきて対応することも多々あったのです。そこで「2013年にVDI環境を導入しました。3層構造での仮想サーバ環境に、サーバとストレージを追加してVDI環境を構築しました」と神尾氏は説明します。

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最初に導入したVDIは300台規模でしたが、翌年になると社員数の増加とBCP対応の観点から、西日本にDRサイトの構築を検討することになりました。しかし「当初は、西日本のデータセンターに東日本と同じような環境を構築しようと考えていましたが、冗長過ぎることと、コスト面でも負担になるため、1/3の社員分のVDIを西日本に設置することを検討しました。それでも、想定のコストを大幅に上回ってしまいました。そんなときに、HCIの話をお聞きしたのです」と神尾氏はHCI導入のきっかけを話します。

同社では2014年に他社製品のHCIを導入しました。神尾氏は当時の成果について「従来の手法では、各種パラメータの検討やパフォーマンスのチューニングなどで、構築に約3ヶ月ほどかかっていた作業が、HCIでは2週間でVDI環境の構築が完了しました」と語ります。

ストレージの保守期限がきっかけでSolidFireの導入を決定

HCIの導入から4年が経過した2018年に、郵船トラベルでは新たな課題に直面します。それは「東日本のデータセンターのストレージが、保守期限を迎えました。このときに、HCIの導入も候補にあがったのですが、5台のサーバがまだ保守期限ではなかったことと、HCIの導入コストが高かったので、ストレージのみの入れ替えを検討しました。そのときに、2社のストレージを検討したのですが、NetAppの営業担当の方からNetApp SolidFireの説明を聞いた当社の部長が『我社の求めていたのはこれだ』と言って採用しました」と神尾氏は選定の理由を説明します。netapp-hci-3

郵船トラベルの情報システム部が、SolidFireを選んだ決め手は、リプレースの簡単さでした。24時間365日の稼働が必須となるため、保守期限切れによる機器の入れ替えは、手間と時間がかかる上に、トラブルの発生が許されず、入れ替え前には入念な検証が必要でした。しかし、NetApp SolidFireならば、新旧モデルやスペックが異なるノードでも混在が可能で、ノードの削除や追加に対しても、データは自動でリバランスされるので、リプレースがかつてないほど簡単になります。こうした点を評価して、2018年2月に、SolidFireのSF9605が5台採用されました。

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NetApp HCIとの出会い

ストレージのリプレース後に、郵船トラベルの情報システム部は新たな問題に直面します。それは「社員の増加やアプリの高機能化によって、今度はサーバのパフォーマンスが低下し、業務に支障が出てきました。その頃になって、NetApp HCIの存在を知りました。すでに、SolidFireというストレージノードは導入していたので、2018年8月にNetApp HCIのコンピューティングノードのみを新たに導入しました。

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NetApp HCI導入のポイントは柔軟性でした。サーバとストレージの必要な分だけを必要なときに追加や交換できる点が評価されました。また、NetApp HCIならば、外部のサーバからもマウントできるので、リソースを有効に活用できます。こうして、郵船トラベルのシステム環境は、図のような構成になりました。

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神尾氏は「NetApp HCIは運用が非常に簡単です。わたしたちの部署は6名で保守や開発にヘルプデスク業務も担当しているので、普段の運用監視をvCenterから一貫して行えるのは便利です」と評価します。

また、神尾氏は他社HCIを運用した経験を元に次のようにも語ります。「他社のHCIは、実際に運用してみると、環境によってはリソースをかなり消費してしまい、スペックの割に利用できる仮想デスクトップの数が少ないなど、パフォーマンスにばらつきがあります。また、思っていたよりもストレージの管理が難しくて、誰でも簡単に使えるものではなかったと思います。そういう点からみると、NetApp HCIは他社の課題を克服しています」。

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大削氏は「他社のHCIでは、データ圧縮などの機能をオンにすると、パフォーマンスに影響が出ます。それに対して、NetApp HCIは、ストレージノードのベースがSolidFireで、アーキテクチャ自体がシンプルなため、コントロールVMによるリソース不足などのボトルネックもなく、複雑な設定は不要になります。そのことで運用を簡単にしています」と説明します。

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最後に神尾氏は「来年は、西日本のデータセンターのHCIが入れ替えになるので、東西でNetApp HCIによるレプリケーションを計画しています。そのときに、データの重複排除や圧縮によって、コストも低減できればと思います。さらに、クラウドを利用したBCP対策や海外拠点とのシステム統合なども推進していきます」と今後に向けた取り組みを語りセッションを締めくくりました。

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