ONTAP Select 第1回 ONTAP Selectの概要

 2019.02.19  2022.02.17

皆さん、こんにちは

SB C&S*、技術担当の土肥です。
*ソフトバンク コマース&サービス株式会社は2019年1月1日より、SB C&S株式会社に社名変更いたしました。

今回から複数回に渡り、ONTAP Selectの魅力をお伝えしていきたいと思います。

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第一回はONTAP Select概要編と題しまして、ONTAP Selectとはどういったものなのか、どのようなシチュエーションに最適なのか、にポイントを絞って解説したいと思います。

ONTAP Select概要

ONTAP Selectとは『汎用サーバのハイパーバイザー上で動作する仮想アプライアンス版のONTAP』となります。

動作可能なハイパーバイザーとしてはESXi,KVMがサポートされており、またデプロイ先のストレージ形態としてもDASや外部ストレージアレイ、VMware vSANなどの様々な環境がサポートされています。ONTAP Select自体の構成としても、シングルノードクラスタもしくはマルチノードクラスタ(2/4/6/8ノード)での構成が可能となっており、お客様の要件に応じた使い分けをおこなうことが可能です。

※マルチノードクラスタ構成を取った場合は、ホストHWなどの障害発生時における可用性確保の観点から、アフィニティルール機能などを使用し、ONTAP Selectノードをそれぞれ異なるホスト上で稼働させることが必要となります。

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図1 ONTAP Select イメージ図

ONTAP Selectとひとくちに言っても、実はONTAP Selectを構成するコンポーネントとして、ONTAP Selectノードそのものに加えて、『ONTAP Deploy』ノードというONTAP Selectのクラスタを導入・デプロイする際に使用する管理ユーティリティが存在しており、専用のLinux仮想マシンとして実行されます。そのため、ONTAP Selectの導入時には、まずはこちらのONTAP Deployと呼ばれる仮想マシンをデプロイした後に、こちらの管理ユーティリティからONTAP Selectをシングルノードクラスタもしくはマルチノードクラスタ構成としてデプロイ・構築を実施するような流れとなります。

ONTAP Selectをマルチノードクラスタとして構成する場合、ONTAP Deployは各ONTAP Selectノード間の仲介を行うためのMediatorサービスを提供し、各HAペア内のノード監視を行います。

ONTAP SelectとONTAP Deployは各々のバージョンの組み合わせにより実現可能な構成・機能が決定します。ONTAP機能のサポート可否はONTAP Selectのバージョンに依存します。また、デプロイ可能なONTAP Selectのバージョンは、ONTAP Deployのバージョンに依存します。

ソフトウエアのバージョン互換性はNetAppのIMT(Interoperability Matrix Tool)にて確認します。以下のリンクより参照可能です。

Cloud Volumes ONTAPを使用してマルチクラウドのデータ保護を実現するNetApp HCI
導入事例:株式会社ネットワールド様

NetApp IMT URL:https://mysupport.netapp.com/matrix/

※ログインにはNetAppサポートサイトのアカウントが必要になります。

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図2 ONTAP Deploy イメージ図

ontap-select-03図3 ONTAP Deploy 画面イメージ

ONTAP Selectのライセンス体系ですが、1TB単位の容量課金となっており(最低ライセンス容量2TB)『Standard』『Premium』いずれかから選択いただけます。

『Standard』ライセンスと『Premium』ライセンスの違いは、ONTAP Select仮想マシンスペックと、DAS構成環境におけるSSDサポートの2点となります。

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図4 ONTAP Selectインスタンスタイプ別VMスペック

また、ONTAP Selectにおいては、従来からの標準的なONTAPの各種機能についても標準実装しています。Snapshot、SnapMirror、FlexClone、Volume Encryptionといったデータプロテクション機能、また、重複排除、圧縮、シン・プロビジョニングといったデータ効率化機能などもサポートされています。

と、ここまでが簡単な製品概要なのですが、要は『いつでもどこでも簡単・お手軽にデプロイができるONTAP』がONTAP Selectとなります。

ONTAP Selectを利用することにより、例えば本番サイトのFASから遠隔サイトのONTAP Selectに対してSnapMirrorによるデータ同期を実行することで簡単にDR環境を構成したり、ファイルサーバー、テスト/開発環境用といった『セカンダリストレージ』を安価に構築することが可能となります。

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図5 ONTAP Select を使用したDR環境構成イメージ図

ちょっとしたNASが欲しいけど高価な専用HWアプライアンスを買うのはコストがかかり過ぎる、、、といったようなニーズにONTAP Selectは最適です。

弊社よりONTAP Selectをご購入いただいた方には、『NetApp ONTAP Select導入マニュアル』をお送りさせていただいております。

ONTAPSelectのダウンロード方法から、仮想環境上へのデプロイ手順を記したドキュメントとなっておりますので、是非、弊社担当営業にご相談ください。

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図6 NetApp ONTAP Select導入マニュアル

【著者情報】

SB C&S 土肥達郎

土肥 達郎 (どひ たつろう)

ストレージの製品担当として、時にはプリセールスSE、時にはプロダクトSEとして案件支援やセミナー講師、Webへの記事掲載などの情報発信を行う。様々な角度からユーザー様への最適な提案を行うべく、日々奮闘中。


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