SAP 2025年問題を乗り越えるポイント

 2019.07.23  ストレージチャンネル編集部

昨今よく見聞きする“SAP 2025年問題”とは、世界で数多くの企業が活用しているERPパッケージソフトウェアのSAP ERPが2025年に保守期限切れを迎え、それによって大量の企業が対応を迫られるという問題です。

経済産業省が2018年9月に公表したレポート『D X (デジタルトランスフォーメーション)レポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』においても、SAP 2025年問題が紹介されています。

SAP 2025年問題に関するニュースは度々目にするものの、具体的にどの製品が保守期限切れを迎え、その後どうなるのかなどの情報を知る人は少ないように感じます。そこで本稿では、SAP 2025年問題についての情報を整理し、SAP 2025年問題を乗り越えるポイントと、NetAppのストレージがどのように貢献するかをご紹介します。

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改めてSAP 2025年問題とは?

日本にはSAP ERPを導入している企業が数多く存在し、そのほとんどは大企業・中堅企業です。もともとは2015年に終了するはずだった保守期限が、ユーザー企業からの要望によって2020年に延長され、さらに2025年まで延長されています。これ以上の延長に関してはアナウンスが無く、SAPでは新しいERPソリューションの提供に力を入れていることからも、2025年に保守期限が切れることは間違いないと見てよいでしょう。

では、具体的にどの製品の保守期限が切れるのか?SAPでは以下の製品が2025年12月31日に、メインストリームサポートの保守期限が切れると説明しています。

 

2025年12月31日に保守期限が切れるSAP製品

SAP Business Suite 7 コアアプリケーションリリース

  • SAP ERP 6.0
  • SAP Customer Relationship Management 7.0
  • SAP Supply Chain Management 7.0
  • SAP Supplier Relationship Management 7.0

SAP Business Suite powered by SAP HANA 2013

 

メインストリームサポートとは、ソフトウェアの不具合を修正するパッチプログラムの提供や、発生した問題への対応、SAP ERP製品を活用する上で必要なサービスの提供等を指します。これが終了すると、カスタマースペシフィックメンテナンスといって、個々の企業ごとに提供される独自サポートでの対応が必要になります。

R/3など過去のSAP ERPバージョンにおいては、古いバージョンを使い続ける企業に対してカスタマースペシフィックメンテナンスを有料で提供されていたこともあり、2025年に保守期限が切れるからといってSAP ERPが使えなくなるわけではありません。

 

SAP 2025年問題への対応策

それでは、SAPユーザーが2025年までに取るべき対応策について3つご紹介します。

SAP S4/HANAへ移行する

SAP S/4 HANAとは、2015年にリリースされた新しいSAP ERPソリューションであり、SAPが開発するインメモリデータベースSAP HANAを基盤としたERPで、従来のERPに比べて情報処理のリアルタイム性が非常に高いのが特徴です。従来のSAP ERPとは全く違うアーキテクチャを採用している製品ですが、ユーザーライセンスが引き継がれるためライセンスコストは比較的少額に抑えられます。ただし、SAP HANA上でのみ稼働するためデータベースの買い替えが必要になるのをネックに感じるユーザー企業も多いようです。

 

現行のSAP ERPを運用し続ける

前述のように、現行のSAP ERPを運用し続けてもすぐに問題が発生するわけではありません。有料ですがカスタマースペシフィックメンテナンスが提供される可能性が高いですし、独自の保守運用でSAP ERPを延命することも可能です。特に日本企業は、パッケージの標準機能に独自の要件を満たすために大量のアドオン開発を行っていることから、新しいERPへの移行が難しいケースがあります。現行のSAP ERPで特に問題がなければ、保守期限が切れてからも現行のSAP ERPを運用し続けると判断している企業も存在します。

 

他のERP製品へ移行する

2018年5月に米調査会社のガートナーが発表した情報によれば、他社製ERPへ乗り換えの意思表示をしているのが1割程度です。ただし、SAPによれば他社製ERPへの乗り換えは「最後の手段」として検討することを進めています。ERPはミッションクリティカル(必要不可欠)なシステムである特性を考慮すると、乗り換えの難易度は決してやさしくはありません。特に乗り換えの動機がアドオン開発にあるならば、SAP S/4 HANAへの移行を機会に身軽になることを検討したり、広い視野で徹底的な検討をしたりすることが大切です。

 

以上にように、SAP 2025年問題への対応策は大きく分けて3つあります。どの対応策を取るかは、SAP ERPの現況を整理しつつ、新しいERP環境に何を望むかを明確にした上で、適切な選択肢を取ることが大切です。

 

SAP 2025年問題に貢献するNetAppのストレージ

ここからは、NetAppのストレージがSAP 2025年問題にどう貢献するかについてご紹介します。NetAppは世界的なストレージ及びソフトウェアベンダーであり、データストレージ市場では国内No.1のシェアを誇っています。

NetAppでは高度な技術と現場視点で開発したストレージ及びソフトウェアを持って、SAPソフトウェアソリューションを提供し、SAPユーザー企業にSAP製ERPやSAP HANAの運用簡素化などを実施しています。その概要を以下にご紹介します。

 

SAPライフサイクル管理の合理化と高速化

  • 瞬時にクローンを作成できる機能で、開発サイクルを短縮
  • システムのプロビジョニングとプロトタイプ作成にかかる時間を数日から数分に短縮
  • SAP Landscape Management(LaMa)などのSAPツールを使用した業界最高レベルの統合で管理を合理化

バックアップとリカバリの容易化

  • クローンを瞬時に作成できるため、SAP HANAデータのバックアップが最大100倍にまで高速化。数時間かかっていたタスクが数分で完了
  • 本番システムのパフォーマンスへの影響は最小限に抑制
  • バックアップ データをシームレスに利用できるため、SAPシステムのコピー処理も高速化

将来を見据えたSAP HANA環境の耐障害性強化

  • ディザスタ リカバリ テストを簡易化、高速化
  • 完全に統合されたデータ プロテクションで、場所を問わずデータを保護
  • ストレージとアプリケーション システムの両方のレプリケーションをサポートする統合ソリューションでDR戦略を調整

開発とテストを高速化

  • SAP HANAの開発とテストをクラウドに容易に移行
  • 可用性の高いエンタープライズクラスのファイルサービスを導入
  • NFS向けの共有ファイルサービスの管理を簡易化

ITを簡易化して刷新

  • 標準化と自動化でリスクとTCOを削減
  • オンデマンドで仮想サーバ / 物理サーバにSAPシステムを数分で導入
  • 数秒で終わるバックアップでビジネス クリティカルなデータを保護

 

SAP 2025年問題では難しい課題が山積みになっていますが、NetAppのSAPソフトウェアソリューションを利用することで多数の課題を解決できます。SAP 2025年問題に直面している方は、この機会にNetAppのソリューションをご検討ください。

SAP HANAにも 対応したネットアップの SAPソリューションの すすめ

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