ストレージのスナップショットとレプリケーションの違いとは?

 2018.08.16  ストレージチャンネル編集部

今回はストレージの機能である「スナップショット」と「レプリケーション」の違いについて説明します。

システム停止が業務の停止に結びつくようなミッションクリティカルなシステムでは、データのバックアップにかかる時間を「可能な限り短縮したい」というニーズがあるでしょう。しかし、週末にバックアップ作業を実行したとしても、大量のデータを処理しきれずに業務に支障をきたすことも少なくありません。

一方で、企業が保有するデータ量というのは、年々増加傾向にあります。総務省の資料によれば、世界のネットワークトラフィックは2015年から2020年にかけて年平均成長率22%(5年間で約2.7倍)でさらに増加していくことが予想されています。

引用:総務省「平成29年情報通信白書

企業の年間データ増加率もこれに比例すると仮定すると、蓄積されるデータも含めてデータは5年後には3倍以上になっていることでしょう。またビジネスのデジタル化によってこれらのデータはより重要性を増してゆくという背景もあります。肥大化しつつ重要性を増すということです。

「スナップショット」と「レプリケーション」とはいわば、そうしたデータの大容量化時代でも、サーバに影響を及ぼさず効率良くデータを保護するための技術です。

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データ保護はストレージに任せる

多くの人々がバックアップを行うためにはサーバにバックアップソフトを導入することを検討するかもしれません。これは、ストレージは単なるHDDやSSDの物理的な集合体と捉え、サーバからバックアップを取る方法が合理的だと考えるからでしょう。しかし、NetAppなどの高付加価値なストレージになるとCPUやメモリ、ストレージ専用のOSを備えているのが一般的です。

そして、このストレージ自体にデータを保護する高度な仕組みが搭載されているため、これらのストレージ側の機能を使うことで、サーバに負荷をかけずにデータ保護を実現できるようになるのです。

その機能の代表格となるのが「スナップショット」と「レプリケーション」になるわけです。

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スナップショットとは?

スナップショットは簡単に言えば「ある瞬間のデータを切り取る」というバックアップ方式です。スナップショットで切り取る瞬間とは「データがどこにあるかという情報」です。これを俗に「ポインタ」と言います。

皆さんはWindowsに備わっている機能の「システムの復元」を使用したことはないでしょうか?

ストレージに関するお役立ち資料

これは、PCに何らかの障害が発生したりウイルスに感染した際に、「復元ポイント」と呼ばれる時点までPCのデータをリカバリ(普及)する機能です。この機能で使われる「復元ポイント」が、ストレージの機能であるスナップショットに類似しています。

Windowsでは「復元ポイントの作成」という機能を使用することで、PCのリカバリに必要なポインタを記録(スナップショット)します。記録するのはあくまで「ポインタ」であって「データ自体」ではありません。

ポインタは「どこにデータがあるか」という情報を記録したものなので、ほとんど容量を圧迫しません。このため記録も迅速で、PCのパフォーマンスに影響がないのです。

ストレージのスナップショットはより高度な機能ではあるものの、基本原理としてはこのWindowsのリカバリと同じと考えていいでしょう。

スナップショットの難点は「オリジナルデータを保存するわけではない」という所です。この特徴は本来「バックアップ時間の短縮」というメリットを担っていますが、実はデメリットにもなり得ます。

オリジナルデータを保存していないということは、万が一そのデータが消失した際にはリカバリが不可能になることを意味します。つまり、サーバ稼働に影響はないものの、完全なバックアップではないということです。

このため、あくまでスナップショットはサーバ障害時にデータをリカバリするための対策の一つと考えるのが妥当でしょう。

レプリケーションとは

一方のレプリケーションは簡単に言えば「複製を作る」というデータ保護方式です。スナップショットとは違い「データ自体」を保存し、ある時点、またはリアルタイムでストレージとまったく同じ状態を別のストレージに複製します。

レプリケーションもスナップショット同様に、サーバ稼働に影響の少ないバックアップ方法の一つです。ただし、同じデータを丸々複製するので、複製先のストレージコストがかかります。

しかしその分、ストレージに障害が発生した際のリカバリは非常に迅速です。稼働していたストレージをまったく同じデータ環境が別の場所に整えられているわけですから、サーバ初期化後にデータを移行するだけで完了します。

ここで、「レプリケーションがあれば、バックアップもスナップショットも必要ないのでは?」と考える方も多いかもしれません。ところが、レプリケーション以外にも通常のバックアップやスナップショットは必要です。

なぜなら、レプリケーションはリアルタイムかそれに近い間隔で複製を作っていくため、たとえば万が一サーバがウイルスに感染していれば、その「感染した状態」も複製してしまうためです。

また、レプリケーションは主に遠隔地でのデータ保存にも活用されます。日本は地震をはじめとする自然災害とは切り離せない環境にあります。

そこで、遠隔地(国内の安全な地帯や外国)にレプリケーションでサーバの複製を作っておくことで、万が一災害によってサーバ障害が発生しても、迅速に復旧できます。

バックアップで大切なのは、複数の方法で備えること

バックアップでは「スナップショットしたから大丈夫」「レプリケーションしたから大丈夫」といった考え方は禁物です。先述のように、数あるバックアップ方法にはそれぞれメリットがあれば、デメリットもあるためです。

サーバ障害が起きた際は、単一のバックアップ方法ではリカバリできない可能性が出てきます。万が一データが損失されたままになれば、事業継続は困難になります。BCP(事業継続計画)の観点から見ても、複数のバックアップ方法を取ることがベストです。

NetApp ONTAPの機能でクラウドストレージを活用できる

データのバックアップ先として近年注目されているのがクラウドストレージです。インターネット上にデータを保存でき、バックアップのためのストレージ運用は不要で、セキュリティ体制もしっかりと取れています。

NetAppが提供するストレージ管理ソフトウェアであるONTAPでは、スナップショットの機能である「ONTAP Snapshot」、およびレプリケーション機能である「ONTAP SnapMirror」という機能が提供されており、要件に応じてスナップショットとレプリケーションを使い分けることが可能です。

また、いずれの機能もAmazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureへのスナップショットやレプリケーションをサポートしています。

クラウドストレージは従量課金制で使用するリソースが多いほどコストがかかるので、ONTAPの機能でコスト削減も実現します。

BCPの観点から考えれば、クラウドストレージは社外にバックアップデータを保管するため、災害時にも迅速な復旧が可能になります。選択によっては海外のデータをセンターを利用することも可能なので、自社のセキュリティ対策をより強化できるでしょう。

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まとめ

これまでバックアップに多大な時間を費やしていたり、単一のバックアップ方法しか取っていなかった企業や組織の方は、これを機にぜひ新たなバックアップ環境について考え直してみていただければと思います。データは今後爆発的に増えてゆくという環境の中で、バックアップは事業継続性の観点からも重要な課題になります。その一つの解となるクラウドストレージを活用したバックアップを検討の際は、NetApp ONTAPもぜひご検討ください。

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