ストレージの接続方式の基礎(DAS、FC-SAN、NAS、IP-SAN 他)

 2017.10.05  ストレージチャンネル編集部

データの書き込みや読み込みを行う時にストレージとサーバは、何かしらの結線によって接続されます。データの読み書きを実現するためのプロトコル(ストレージネットワークプロトコル)がその結線を通じて流れることが基本的な仕組みです。

システムのオープン化がされておらず、メインフレームが利用されていた時代は、プロトコルや接続方式自体が個別に存在していていましたが、オープン化によって業界の標準となる接続方式が登場するようになり、ストレージ業界は大きく変わっていきました。

今回は、ストレージの接続方式としてDAS(Direct Attached Storage)やFC-SAN(Fibre Channel - Storage Area Network)、NAS(Network Attached Storage)、IP-SAN(IP - Storage Area Network)などについてご説明します。

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DAS(Direct Attached Storage)

DASは、ダイレクトという言葉からも推測できるように、ストレージとサーバがケーブルによって直接結線される接続方式のものを表します。メインフレームで利用されていたOCLINKやESCON、ファイバチャネルを利用した結線であったとしても、ストレージとサーバが直接接続されている場合は、DAS形式の接続方式として扱われます。

DAS形式は、ストレージに関する高い知識がなくても利用できることや導入にあたって余分な装置をほとんど必要としないため低価格で実装できるなどのメリットがあります。一方で、サーバ数が増加すれば、管理に大きな労力が必要となり、柔軟性に欠けるなどの問題点から、今後、ストレージ業界から減少していくと考えられています。

FC-SAN (Fiber Channel – Storage Area Network)

ストレージとサーバが高速ネットワーク上で接続されている構成の代表格がSANです。また、ネットワークとしてFiber Channelが利用されていることを明示するために、「FC-SAN」と表記されますので、考え方として覚えておくと良いでしょう。FC-SANによる接続方式を取り入れることでDASの接続でありがちだった管理の手間やストレージの利用率の不均衡性を解消できるため、SANの導入は、非常に有効な手段とされています。SANによる接続方式に変更すれば、ストレージとサーバをネットワークで連結できるようになるため、ストレージの共有が簡単に実現できます。

これにより、ディスクの利用率の均衡化やデータの一元管理が容易になります。ちなみに、FC-SANには、FC-Switchと呼ばれるデータのルーティングを行うスイッチがあります。

FC-SANによる接続方式では、ファイバーチャネル・ケーブルが利用されて、その上部をFibre Channelプロトコルが流れることで、データの送受信ができます。DASによる接続方式は、減少傾向にありますが、FC-SANは多くの企業で使われるようになっています。

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FC-SAN (WWNとFCID)

まずは、見出しにあるWWNについて詳しくご説明します。CP/IPの世界では、H/Wに動的に変化可能なIPアドレスと独立したMACアドレスと呼ばれるものがあり、送受信の制御と通信の確立を行っています。それと同じように、FCのネットワークにも動的に割り当てられるアドレスが存在するため、それぞれをWWNまたは、FC IDと呼んでいます。

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FC-SAN (ゾーニング)

Fabric内にストレージとサーバ間の経路を作成し、アクセスできる区域を生み出すことをゾーニングと言います。

Fabricにゾーニングの設定がされていなければ、Fabricと連携された全てのストレージやサーバ、およびストレージ内のボリュームが丸見えの状態になります。

また、同じFabric内に、複数の異なるシステムが集約されていると別のシステムのデータに対してあるシステムの管理者が自由にアクセスできるためセキリティ的にも大きな問題が生じてしまいます。ゾーニングによってアクセス領域を明確に決定していないと、データを安全に保護することが難しくなってしまいます。誤って他のシステムが利用していることを知らずに、自分のシステムに組み込んでしまうと、データが破損されシステム障害を起こす可能性が十分に考えられます。FC-SANに対して、ゾーニングを設定することは、高いセキュリティ性の維持とデータ保護の観点から必須の作業となります。

ゾーニングの設定方法について

ゾーニングを設定する方法として、H/WゾーニングとS/Wゾーニングの2種類が存在します。まずは、H/Wゾーニングから簡単に説明します。

H/Wゾーニングは、ストレージとサーバが接続されているFCポート同士の組み合わせで構成されており、ポートの接続場所という物理的な関係で仕切る方法のことを表します。サーバの接続ポートを変更すると、サーバからストレージが認識できなくなるなどの問題が発生しますが、サーバ側の情報と関係なくゾーニングするため、サーバ側のHBAが変更になったとしてもSAN環境には影響が出ないというメリットが存在します。

一方のS/Wゾーニングとは、WWNの組み合わせを利用することで制御する方法です。具体的なポートの物理的位置に依存しないという側面を持つ反面、WWNが変更されてしまうとゾーニングの変更を実施しない限りストレージとサーバの接続が確立できないなどのデメリットが生じます。

IP-SAN (IP – Storage Area Network)

ストレージ専用のネットワークをIPで構築したものをIP-SANと言います。TCP/IPのネットワーク上にストレージデバイスを接続するとSCSIディスクとして認証されることから、iSCSIとも呼ばれています。FC-SANによって、SANが実現したものの、サーバをFCに接続するためには、FC-Switchと専用のHBAが必要となります。FC-SwitchもHABも非常に高価なものなので、Windows環境でFC-SANを構築すると明らかにアンバランスだと感じることがあります。一方で、IP-SANであれば、通常のTCP/IPネットワークとNICを利用するため、ストレージ以外の初期投資費用を一切必要としません。

2003年になるとIP-SANが世界の標準規格として認定されましたが、信頼性や速度に対して完璧といえるものではなかったため、批判的な声も生じていました。Fibre Channelは、開発した当初からストレージ専用のネットワークとして設計されていましたが、一般的なTCP/IPネットワークは、ストレージ専用のネットワークではなくストレージネットワークとして再利用するため、プロトコルからの負荷が激しく、十分なスピードが出せないのではないかという声もありました。他にもSCSIは、エラーが発生することのないプロトコルであるにも関わらず、TCP/IPといった衝突や再送を前提としたプロトコルをラッピングすることに、疑問を持つ声もありました。しかしながら、OS上のiSCSIドライバとNICでも高い安定性と十分な速度を発揮し、サーバの負荷を軽減し、高速化が図られるようになりました。

NAS (Network Attached Storage)

ファイルサーバ専用機をNASと呼びますが、SANと区別するためにできた言葉でもあります。NASは、LAN上に接続されるもので、それぞれのクライアントは、LANを経由することでNASにアクセスします。NASがネットワーク上に共有するドライブは、Windowsからは共有フォルダにアクセスする際に利用されるCIFSを介すことで、ネットワークドライブとして認識され、UNIX/Linuxからは、UNIX系のプロトコルであるNFSを介すことでサブディレクトリとして認識されるようになります。

CIFSもNFSも仮想ファイルシステムのプロトコルであるためクライアントからのアクセスはファイル単位でのアクセスとなります。ファイルサーバ専用機がなかった頃は、ファイルサーバを個別に作成することでネットワーク上での共有を可能としていました。しかし、Windowsなどの汎用OSがファイルサーバとなると、クライアントの増加時に適切にバックアップできないなどの問題が生じました。NASは、必要な機能を満たした特化型の専用機であるため汎用OSを利用したファイルサーバの欠点を克服しました。

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