一般的に考慮すべきストレージの選定基準とは?

 2019.09.25  ストレージチャンネル編集部

フラッシュストレージ製品の登場により、オールフラッシュストレージ、HDD(Hard Disk Drive)及びSSD(Solid State Drive)を混在させたハイブリッドストレージ、従来型のHDDストレージと選択肢が大きく広がっています。その中で、企業はストレージの選定基準としてどういったポイントに注意すればよいのでしょうか?今回はストレージ選定の基礎に関してご紹介致します。

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ストレージ選定時に注目すべき一般的な指標

ストレージ選定においてはまず、ストレージに接続するサーバー(または対象となるアプリケーション)の仕様や、必要とするサービスレベルなどを基準として製品を選ぶ方法が一般的となります。具体的に定める基準としては、①信頼性、②保守性、③可用性、④性能、⑤拡張性があります。

①信頼性

システムがどれくらい、安定的に連続稼働するかを示す指標です。故障頻度が少なく、サービスが連続的かつ長時間提供できるシステムは信頼性が高いものと言えます。ストレージベンダーによって、信頼性を「MTBF(Mean Time Between Failure)」という指標で表現する場合もあります。MTBFは「システムの稼働時間÷故障回数」で求め、システムが最初に故障するまで、故障してから次に故障するまでの平均的な連続稼働時間を示します。

さらに信頼性をチェックする際は、RAID(Redundant Array of Inexpensive Disks)構成に対応していること、予備ドライブに対応していること、コントローラーや電源などのコンポーネントが冗長化されていることもポイントです。

②保守性

システム故障時における修復能力を示す指標です。ソフトウェアおよびハードウェアの設計により、システム故障時の修復時間を短縮するための能力や、ストレージベンダーのサポート体制の品質や対応能力といった指標も含まれます。保守性は「MTTR(Mean Time To Repair)」という指標で表現するケースもあります。MTTRは「修復時間÷故障回数」で求め、システムが故障してから復旧までに要した平均的な時間を表すものです。ストレージ選定において公開されることが少ない指標なので、次のようなポイントもチェックしましょう。

  • 故障検知と通知機能を備えている
  • ストレージベンダーの保守体制が充実しているか
  • HDDや各部品のホットスワップ対応

③可用性

システムが故障し停止することなく稼働し続ける能力などを示す指標です。可用性は主に「99.999%」といったように稼働率として表される場合がほとんどであり、これを「MTBF÷(MTBF÷MTTR)」で求めます。特定の稼働時間において、必要とされる機能やサービスを維持する割合です。ストレージ選定において重要な基準の1つなので、確実なチェックが必要です。

ストレージに関するお役立ち資料

④性能

特定の処理を実行する際の速度や処理数という視点から処理能力を表す指標となります。主にスループット、レスポンスタイムなどの指標で評価され、スループットは時間あたりのデータ処理数を示す「IOPS(Input Output Per Second)」とネットワーク速度を示す「MB/s(1秒あたりに転送できるデータ量(MB))」という2つの指標が用いられます。

ストレージにデータを書き込む際は、データをブロックサイズと呼ばれる特定のサイズに分割し、保存します。Windowsサーバーの場合、データは4kbに分割しているので、1MBのデータを書き込むために256回のインプット及びアウトプットが発生します。IOPSは1秒間に処理できるインプット及びアウトプット数を示す単位であり、IOPSが高いほど性能も高いことを意味します。

ちなみにコンシューマー向けHDD製品のIOPSは回転数によって限界があり、最大回転数の15,000でIOPSは175~210となります。一方、SSD製品は50,000IOPS以上が標準で発揮するため、HDD製品に比べると処理速度は圧倒的に早くなります。

企業向けに提供されているオールフラッシュストレージとなると、200万IOPS以上を発揮する製品もあります。

⑤拡張性

システムの負荷やユーザーの要求に応じ、柔軟に性能や機能を向上させられる能力を示します。ストレージの拡張性を高める要素は、主に次の項目が挙げられます。

  • コントローラーのアップグレードまたは増設が可能であること
  • インターフェースの増設が可能であること

ストレージは重要なデータを保存するために欠かせないインフラストラクチャーであり、簡単に交換できるシステムではありません。しかし、将来起こりうる性能不足やサーバ接続数の増加にも対処できるように、拡張性を事前に配慮していくことが重要でしょう。

以上が、ストレージ選定時に着目すべき一般的な基準となります。

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ストレージ選定時に考慮すべきポイント

ここでは、ストレージ選定時に考慮すべきポイント、ストレージの選び方についてご紹介します。

1.数値評価を重視する

前述したストレージの選定基準の中には、ストレージベンダーが公開するいくつかの数値指標が含まれています。それらの数値指標を用いて製品ごとの比較検討を重視することにより、より正確なストレージ選定が可能です。やはりストレージ各製品を定量的に理解し、比較することでより目的に合致した性能を選ぶことが大切だと言えます。また、可能であれば実際に購入するストレージで実際に発生するワークロードにおける性能を測定することも重要です。

2.ストレージ選定の目的を明確にする

意外と見落としがちなのが、ストレージ選定時の「目的の明確化」です。一口にストレージといっても製品ごとに特長は違いますし、得手不得手もあります。企業にとって最も大切なことは、目的に沿ったストレージを選択して期待通りの効果を得ることです。そのためにはまず、ストレージ選定の目的を明確にしていき、ストレージに求める要件を固めていきます。

3.関連部署との連携

ストレージを選定する目的が業務アプリケーションの運用ならば、関連部署の人材を巻き込んでプロジェクトを推進していくことが大切です。ストレージに関する専門知識は情報システム担当者が圧倒していても、実際に業務アプリケーションを利用する業務に関しては関連部署担当者の方が知識は豊富です。そして、現状の問題点も現場では肌で感じているはずです。そうした人材の協力も仰ぎながら、適切なストレージを選定することでビジネスの成功につながります。

3.ベンダーサポートの重視

ストレージベンダーによって提供するサポート内容には大きな違いがあります。また、同じストレージベンダーでも製品によってサポート内容が異なるため、この点にも注意が必要です。ストレージベンダー各社、製品ごとのサポート内容を十分に確認したうえで、比較検討することも重要でしょう。

ストレージ選定では基本的な選定基準をチェックするだけでもそれなりの時間を有します。ただし、ストレージは企業の情報システム基盤を作る重要なインフラストラクチャーなので、時間をかけて慎重に選定するのが吉でしょう。本稿の内容を参考に、ぜひ自社に合致したストレージを選んでいただきたいと思います。

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