瞬間移動!!ハイブリッドクラウド時代のデータモビリティに関して

 2020.10.21  ストレージチャンネル編集部

Name:神原 豊彦(Toyohiko Kambara)

Title:ネットアップ合同会社 システム技術本部 ソリューション アーキテクト部 部長

Bio:ITインフラ分野のエキスパートとして20年以上従事。NetAppにおいては、クラウドソリューションを立ち上げ時期から10年以上グローバルチームの一員として担当。ハイパースケーラークラウドベンダーだけではなく、国内各社のクラウドサービスのデザイン、ビジネス企画など、幅広く支援。これらの経験を基に、企業ユーザーにおけるクラウド活用、ハイブリッドクラウド戦略立案など、ソリューションアーキテクトチーム全体としてサポート。
OCT, 2020

瞬間移動!!

ITに関わる技術者にとって、現在の状況は従来と比べると本当に進化した世界だ、と日々感じています。思い立ったら、即座にアプリケーションを開発することができ、しかも様々なデバイスから簡単に活用できる、という状況にあるかと思います。

私がこの業界でまだ駆け出しの技術者であった際には、インターネットにシステムを接続するために、物理的な回線をどのような地理的な経路で引き込むか、といった内容からプロジェクトが始まっていました(笑)。当時の私には、現在のような状況は想像すらし得なかった世界です。

アプリケーションを開発して利用することの敷居が非常に下がったことで、様々なITシステムの数自体もまた、飛躍的に増加している状況にあるかと思います。また、これに伴いデータの容量や、データの数・種類も、爆発的に増加していることは、皆さんも日々実感しているのではないでしょうか。

この数年間、アプリケーションの開発プラットフォームが多様化するにつれ、アプリケーションの稼働場所とデータの保管場所のギャップに伴う技術的な課題や悩みを、多くのお客様からお問い合わせ頂くようになってきました。

ある半導体製造業のお客様では、製品の開発設計のピーク時にのみクラウドを活用したいけれども、肝心の設計データや開発ツールはオンプレにあり、何か上手い方法で、これらの数PBのデータを共有できないか?というご相談を頂きました。また、オンラインゲームを提供されているお客様からは、複数のインターネット上のメディアを通じて、ゲーム内でのユーザー・コミュニティをより楽しいものにするために、複数のパブリッククラウドの間でデータを同期や共有したい、というようなご相談もありました。やはり、データの総容量は数PBにもなります。

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数GB程度のデータであれば、昨今の高速化したネットワークを通じて、簡単にデータファイルを転送することが可能です。しかしながら、システム全体で数百TBや数PBの規模となると、そう易々と扱うことはできません・・・・

例えるならば、アプリケーションは、渡り鳥の群れのように、自由に易々と様々なクラウドプラットフォームの間を飛び交うことが可能ですが、データは、まるで大きな象のように、思い通りに移動させることは、非常に困難です。

瞬間移動!!

NetAppは、Data Fabricというコンセプトのもとで、このテーマにチャレンジし続けています。そこで、私達ソリューションアーキテクトチームのメンバーも、今年度のテーマとして再びこの分野にフォーカスする事を決定しました。目標は、このブログのタイトルにもある「瞬間移動」です!!

とはいえ、どうやって実現したものか・・・!?

数年ほど前にも、私達のチームは、このテーマに挑んでいました。当時のブログが残っていますので、参照してみてください。この数年でのNetAppの進化を実感頂けるかと思います。
とはいえ、再びチャレンジすることを決定したものの、さてはて、どうやって実現したものか・・・?私達チームのディスカッションは、ここから始まりました。

象のように大きなデータを動かすための魔法となる、技術は進化しているものの、当時とは比較にならないほど、大きく数の多い象の群れが、今回のチャレンジの対象となる相手です。

ヒントは、私達のお客様の中にありました。これまでの様々なプロジェクトでの実体験から、特に課題となったこと(プロジェクトの現場風に言うと、最も「面倒臭い」こと)から、手をつけることにしました。チームメンバーは、私の思いつきと無茶ぶりに付き合わされ、かなり迷惑を被ったことでしょう(笑)。なにせ、皆が最も嫌がるポイントにフォーカスした訳ですから!!

NetAppで提供しているデータ移行手法

NetAppでは、非常に長い期間、様々なお客様のデータ移行をご支援して来ました。
ご支援方法は、大きく分けて以下の2種類を提供しています。

内容

提供形態・データ移行時の特性

お客様がご自身で簡易的にデータ移行を実施

シンプルなデータ収容構造に最適
無償或いは安価なツールを提供

NetApp Professional Serviceにおけるデータ移行サービスの提供

データ収容構造が複雑な環境向け(属性情報が複雑である、拡張属性機能を多用している、データのレプリケーションバックアップ/リストア構造が多岐に渡るなど)
有償のデータ移行技術支援サービスを提供

このBlogでは「お客様がご自身で簡易的にデータ移行を実施」できることを中心に、私達NetApp謹製のツール類と、Windows / Linux 標準で保有しているツールで、比較していきたいと思っています。

それぞれのツールの紹介は、それぞれのWebサイトに詳しく書かれていますので、ここでは詳細は省きますが、興味のある方は、是非、参照してみてください。きっと、今後の私達のブログシリーズを10倍楽しく読んで頂ける筈です。

ツール

提供

詳細URL

XCP

NetApp(無償の公開ユーティリティー)

https://xcp.netapp.com/

Cloud Sync

NetApp(有償のSaaSサービス)

https://www.netapp.com/jp/cloud-services/products/cloud-sync-service.aspx

Robocopy

Windows 標準搭載コマンド

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-server/administration/windows-commands/robocopy

Rsync

Linux 標準搭載コマンド

https://rsync.samba.org/

もうちょっと踏み込んで技術要素を分類してみる

ヒントは見つかりましたが、実際に利用するツールや、技術要素は、もう少し多岐に渡ります。

そこで、私達のメンバーで手分けをして、あたることにしました。

今後、これらの分類に基づき、私達のチームのプロジェクトにおける進捗状況を、幾つかのブログ連載という形で、皆様にもお届けしたい、と考えています。ご興味を持たれた方は、ご遠慮なくコンタクト頂ければと思います。私達はいつでも仲間を募集しています!!

技術要素の分類

1.)データの同期速度

差分だけを転送する、とは言っても、利用するツールやデータの種類によって、ネットワーク帯域利用における「効率」が異なります。私達のメンバーでも、性能オタクとも呼べるメンバーが、この分野を模索してみるつもりです。

2.)メタデータの同期可否

どのようなデータであっても、データの名称や所有者、アクセス権限など、データ本体以外に、付随する情報(メタデータ)を保持しています。実は、このメタデータの同期、と言うのが、プロジェクトにおける隠れた厄介者です。私達のメンバーの中で、最もこれらで苦労を重ねてきたメンバーが、この分野に挑みます。

3.)データ同期の操作方法

技術的に実現性があったとしても、面倒な手順を踏むことは、誰でも避けたいものです・・・
そこで、もう一つの観点、どうやって操作するの?簡単にできるの?と言う観点からも考えてみたいと思います。
私達のメンバーの中で、最も面倒なことが嫌い、と言う数人を選出し、彼らに評価して貰おうと考えています。

では、今後の私達メンバーの投稿を楽しみにしていてください!!

 

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