ストレージ管理の課題解決にはデータファブリックの構築が鍵

 2022.03.04  2022.03.09

企業のデータ保管庫であるストレージは、データ量の増大に伴い、社内ITシステムの大きな課題です。

複数のストレージを組み合わせ統合的に利用できる「データファブリック」の導入は、この課題の解決につながるでしょう。データファブリックを紹介するとともに、解決の一助となる情報をまとめましたので、是非参考にしてください。

ストレージとは

ストレージ(Storage)とは、パソコンなどの電子機器で得たデータを保管するシステムや装置のことです。主な役割はデジタルデータの「書き込み」と「読み込み」であり、企業の資産であるデジタルデータの保管としてどんなストレージを選ぶかが問題です。

ストレージには、HDD・SDDなどのオンプレミスにおけるハードウェアのストレージがありますが、さらにオンライン上の仮想空間にデータを保存し、書き込むことができるオンラインストレージがあります。

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ストレージ管理における課題

中でもファイルサーバーは一般的に利用されているデータストレージであり、サーバーのHDDの中に保管領域をつくり、データを保存、繰り返し書き込んで利用するものです。

しかし、ファイルサーバーを今後も使い続けることには、コストを始めとした管理上のデメリットがあると考えられます。

コストがかかる

ファイルサーバーの大きなデメリットは大きなコストがかかる点です。
ハードウェア・ソフトウェア・保守・ライセンス費用などのコストがかかります。ハードウェアの増設、仮想マシンの増設など、データ量の増大に対応することについても同様です。ファイルサーバーのコストは、削減見込みが立てにくい継続的なコストと考えられています。

また、データ保管のために、技術的な措置を講じることになりますが、セキュリティソフトウェアや、ハードウェアは専門の技術者によることが考えられますので、人件費も相当に必要になります。

その他、サーバーソフトウェアやファイルサーバーの管理ツールなども複雑化しているので、外注によったとしても人件費の削減は依然大きな課題とされるでしょう。

導入の手間がかかる

例えば、新しく支店や子会社を開設する場合に、ファイルサーバーの新規の導入に非常に手間がかかった、などということを経験された方もいることでしょう。

サーバー側、PC、あるいは通信や暗号化など、それぞれ設定項目が多いため、ファイルサーバーは導入までに手間がかかります。

また、アクセス可能となるユーザーが多いほど、ファイルサーバーのシステム構築には多くの手間と労力がかかります。さらにアクセス権のきめ細かい設定をする・ログ取得や検証を十分に行えるようにするなどのセキュリティ対策の実行にも時間が取られるでしょう。

バックアップが必要となる

データは企業の資産として重要ですので、バックアップを取る必要があります。故障や災害による被害などにより、データが破損する可能性があるためです。

データを損失しないためには、定期的にサーバー機器のバックアップやメンテナンスを実施する必要がありますが、どこにバックアップデータを保管するか、何時メンテナンスを実行すると影響が少ないか検討することなども手間がかかり、またコストがかかります。

故障のリスクがある

さらに、ファイルサーバーに利用されるハードウェアには故障のリスクがあります。サーバー機器等、ファイルサーバーを構成するハードウェアは、経年劣化による故障がつきものです。

また火災や地震など災害による被害も起こる可能性があります。サイバーアタックの被害が生じた場合なども、大きな負荷がかかったサーバーが復旧できないダメージを被ることもあるでしょう。

企業で利用されるハードウェアは、通常使用年限を決めて利用し、適切な減価償却・除却を行うとともに、故障のリスクも低減できることが認められています。しかし、突発的な災害や被害は使用年限に関係なく発生する恐れがありますので、故障リスクをなくすことは極めて難しいものです。

障害からの復旧に時間がかかる

システム全体で性能問題が起きた場合、あるいはセキュリティ上の侵害の恐れがあった場合などは、サーバー、スイッチ、ストレージの各レイヤーでログを取得して分析する必要があり、障害対応には時間がかかります。

ログの解析は、ツールにより時間を短縮できますが、設定の修正や、プログラムの更新など、障害の対応を行う際は、全体のシステムに対する影響を予測しながら行いますので、さらに時間を要することがあります。

バックアップにより、業務を続けることは可能であるものの、復旧作業終了までに長時間を要し、その間利用不能に陥ることがあることもファイルサーバーのリスクの1つといえるでしょう。

サイロ化している

ストレージで管理されたデータはアクセス権のあるメンバーが利用します。他メンバーとのコラボレーションは、柔軟に行うことはできず、追加でアクセス権を与えられない場合は、共同作業はできません。また、ファイルサーバーにより管理されるデータは、リアルタイムの共同作業を進めることはできず、タイムラグが生じます。

こうしたファイルサーバーに置かれたデータ・コンテンツが、孤立して他のコンテンツやデータと連携できない「サイロ化」は、オンラインストレージによりコラボレーションを行うことが頻繁に見られる昨今では、ファイルサーバーのデメリットとして挙げることができるでしょう。

経営陣などデータを管理する側から見ると、サイロ化は、全体の掌握を困難にしてしまう点で、企業経営にとっては問題です。データのサイロ化も、ファイルサーバーの大きなデメリットと考えられます。

データファブリックの構築が重要な理由

上記にて紹介したファイルサーバーのデメリットを解決するのがデータファブリックです。

データファブリックとは、オンプレミス、パブリッククラウドプライベートクラウド、エッジデバイス、IoTデバイスなどデータを保存・書き込むことのできるストレージを組み合わせたデータアーキテクチャのことです。

データファブリックを利用する際には、すべてのデータをどこかに一元的に集約するのではなく、データの性質に応じたストレージを利用する、という考え方に立ち、データを利用できます。

情報資産であるデータを適切に分類し、例えば、厳しいセキュリティ要件が課される情報をオンプレミスに置き、公開データはパブリッククラウドを使うような対応を、1つの環境で柔軟に行えます。

また、管理者はオンプレミス、パブリッククラウド、プライベートクラウド、エッジデバイス、IoTデバイスなど、あらゆる場所にアクセスできて、一元的に管理することが可能です。

オンプレでデータの保管を行いながら、データの分析や整理のために最新のクラウドアプリケーションを利用することも、データファブリックなら実現できます。

最終的に組織がビジネスニーズに応え、競争力を獲得するため、データを有効活用するのに役立つのがデータファブリックのメリットであり、究極の目的といえるでしょう。

まとめ

ストレージの課題は、ITシステムの課題にとどまらず、次世代に向けた経営課題といえるでしょう。

NetAppは、クラウド環境でも高信頼・高性能なストレージを実現したい企業に向けて、管理者不要・従量課金制のストレージサービスを提供し、コスト・手間などストレージの代表的な課題を解決します。

さらに、オンプレミス・高性能のストレージサービスから、AWSやAzureなどメガクラウドで利用可能な安価なものまで対応可能なデータ管理ソリューションを提供し、データファブリックのビジョンを実現し、企業のデータ活用をサポートします。

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