仮想化とは?概要と種類を解説

 2017.11.01  ストレージチャンネル編集部

今やITシステムにとって欠かすことのできない技術が「仮想化」です。ITシステムに関りの少ないビジネスパーソンの中にも、仮想化という概念が浸透しつつあります。

特によく知られているのが「サーバ仮想化」かもしれません。サーバ仮想化は、本来なら余剰して無駄になってしまうサーバリソースを有効活用するための技術でもあります。

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しかし、仮想化はサーバのみではなく色々な種類があるため、深く理解するためにはサーバ仮想化以外の技術にも目を向けて、知ることが大切です。そこで今回は、仮想化の概要と、その種類について紹介します。

仮想化とは?

仮想化とは簡単に言えば、物理環境にとらわれずにリソースを分割したり統合する技術を指します。

例えばサーバなどのハードウェアを一つの建物だと想定してみます。サーバリソースは水道や電気など建物内の設備だとします。水道や電気は、たった一つのオフィスが使用するとリソースは大きく余剰してしまうでしょう。これを有効活用するには、建物内に存在するオフィス全体で水道や電気を共有できる仕組みが必要になります。そのような仕組みを仮想化と言います。つまり、仮想化とは一つだったものから複数に分割したり、逆に複数のものを一つに統合する技術なのです。

「仮想」とは何か?

上記の説明だけでは、仮想化とはハードウェアを物理的に分割する技術なのか?と誤解される場合もあると思います。そこで補足として「仮想」について説明します。

仮想とは物理的に存在するものではなく、実態はないものの確かにそこに存在するものです。つまり、一つのものを物理的に分割するのではなく、分割しているようにみせかけるものです。

見せかけるだけで複数のシステムを一つのハードウェア上で稼働できるのか?と考える方も多いでしょう。そもそもシステムを動かすためのプログラムというのは実態のないものなので、物理的にリソースを分割しなくとも、仮想的に分割するだけで良いのです。

ですので、仮想化と聞いたら物理的には一つのものを複数に見せかけたり、複数のものを一つに見せかける技術と考えるとよいでしょう。

仮想化の種類

仮想化には目的や用途によって様々な種類があります。ここでは、その大まかな種類を紹介していきます。

サーバ仮想化

サーバ仮想化とは、サーバリソースを仮想的に分割することで、余剰していたリソースを有効活用するための技術です。システムを動かすためのアプリケーションというのは、原則として一つのサーバ上で一つだけ稼働できます。しかし、高性能化したサーバでは、一つのアプリケーションを稼働するだけではCPUの10%も使用しない場合がほとんどです。つまり、高い費用を払ってせっかく購入したサーバも、90%が無駄になっているということです。

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そこで、物理的に一つのハードウェアであるサーバ上に、複数のサーバが存在しているように見せかけます。見た目では一つのサーバでも、内部では複数の仮想マシンが存在していることになります。

こうすれば、複数の仮想マシン上にそれぞれアプリケーションを配置し、物理的に一つのサーバ上で稼働できるため、無駄になっていたリソースを有効活用できるのです。

サーバ仮想化ソフトウェアとして有名なものとしてVMware vSphere、Citrix XenServer、Microsoft Hyper-Vなどがあります。

アプリケーション仮想化

サーバ仮想化に対しアプリケーション仮想化とは、一体何を分割したり統合したりするのか?と疑問に思うでしょう。

アプリケーション仮想化とはいわば、デスクトップにインストールされている環境をサーバ側で稼働するという技術です。

皆さんが普段会社で使っているデスクトップには、様々なアプリケーションがインストールされています。それらのアプリケーションは各デスクトップにも導入されているので、IT担当者としては管理が大変です。

そこで、デスクトップごとに分散したアプリケーションを一ヵ所に集約すれば管理が楽になります。各デスクトップはネットワークでサーバに接続されていることで、サーバ上のアプリケーションを利用できるため、従来のデスクトップ環境をほとんど変わらない状況で業務を行えます。

本来ならばデスクトップごとに管理が必要なアプリケーションも、サーバー上の一ヵ所で管理できるため、管理効率が上がりアップデートなども迅速に対応できます。

デスクトップ仮想化

デスクトップ仮想化は近年多くの企業で導入されている技術です。「デスクトップ」とは皆さんが普段会社で使っているWindowsなどのデスクトップ環境すべてを指します。

アプリケーション仮想化ではアプリケーション単位でサーバ側に集約しています。それに対しデスクトップ仮想化は、OSやアプリケーションを含めすべての環境をサーバ側に集約します。

そのため、デスクトップでは画像表示(実際にデスクトップOSはサーバーで動作しその情報を画面転送でクライアントに配信)とキーボード・マウス操作のための機能のみを備えます。ちなみにこうしたデスクトップを俗に「シンクライアント」と呼びます。

デスクトップ仮想化は、アプリケーション仮想化と同じようにデスクトップ環境の管理を一手に集約するための目的と、セキュリティを向上する目的があります。

デスクトップ環境全体を集約管理することでセキュリティポリシーの適用やデスクトップOSのバージョンアップなどを容易に行えるようになります。

また、全てのデスクトップOSの情報は画面転送で実現されるため、外出先からのアクセスでも情報漏洩などの心配がないというセキュリティ上のメリットもあるのです。

デスクトップ仮想化ソフトとして有名なものとしてはVMware HorizonやCitrix XenDesktopがあります。

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ストレージ仮想化

ストレージ仮想化とは、複数のストレージを一つに統合する技術です。身近なものでこの技術が活用されているシーンがオンラインストレージです。

皆さんは、GoogleドライブやDropbox、OneDrive、Boxなどクラウドストレージを活用したことがあるのではないでしょうか?

これらを利用するユーザーは何万何十万といるので、すべてのデータを保存するためにはそれは大きな容量が必要になります。

しかし、そのすべてのデータを保存できるだけのストレージサーバは存在しません。そこで、複数のストレージサーバを統合することで、巨大なストレージサーバに見立てる技術が必要になるわけです。その技術がストレージ仮想化ということになります。もちろん、仮想化技術なので物理的に統合するのではなく、専用ソフトウェアを使用して複数のストレージサーバを、あたかも一つのストレージであるかのように見せかけます。

ストレージ仮想化はこうしたオンラインサービスのみで使用されているものではなく、業務を円滑に遂行するためにも広く活用されている技術です。

例えばNetAppが提供するハイパーコンバージドインフラ NetApp HCIでは、筐体を追加していくたびにストレージを仮想化して一つの巨大なストレージプールに見立てます。

このように、ストレージ仮想化を上手く活用することで、リソースの有効活用によるコスト削減を実現できるのです。

まとめ

様々なシーン、用途で活用されている仮想化。今後もITシステムにとって重要技術であり、日々進歩している技術でもあります。ITシステムの効率良い運用や、リソースの有効活用など現状のIT問題を解消したい企業は、仮想化技術の導入をぜひ検討してみてください。

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