ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)とは?重要性やメリットを解説

 2021.02.09  ストレージチャンネル

昨今の事業戦略では、膨大なデータの効率的運用が求められます。そんな中で注目を集めているのが「ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)」です。今回は、このHPCについて解説するとともに、ハイパフォーマンスなデータ処理を実現するストレージサービス「Azure NetApp Files」をご紹介します。

ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)とは?重要性やメリットを解説

ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)とは

「ハイパフォーマンスコンピューティング(以下、HPC)」とは、超高性能なコンピュータシステムを用いて、膨大な計算処理の実行を指す用語です。また、「高性能コンピュータを構成・運用するための理論や技術に関する研究分野」を表す用語としても使用されます。HPCは、膨大な時間やコストを必要とする大規模実験のシミュレーションや、不確定要素の多さから実験が困難とされる自然現象の解明などに用いられます。

最もよく知られるHPCソリューションのひとつが、「スーパーコンピュータ」です。スーパーコンピュータは、通常のPCとは比較にならないほど高速な計算処理能力を備えています。たとえば、3GHzプロセッサを搭載したPCは、1秒あたり約30億の計算処理を実行可能です。一方、スーパーコンピュータ「富岳」は、1秒当たり約41.6京の計算処理能力を誇ります。

一般的なPCとスーパーコンピュータの大きな違いは、並列処理を実行できる点です。一般的なPCは、基本的に1つの命令に対して1つの処理を実行します。スーパーコンピュータは、多数の計算を並行して実行することで、超高速化を実現する構造となっています。

HPCの重要性

HPCは、その高度な計算処理能力によって、地震や津波の予測といった防災分野、創薬や遺伝子治療をはじめとする医療分野など、幅広い分野での活用が期待されます。そして、HPCはビジネス分野においても大きな注目を集めています。

その背景にあるのは、事業戦略においてビッグデータの効率的運用が不可欠になりつつある状況です。コンピュータと情報通信技術の革新的な進歩によって、人々の暮らしはもちろん、ビジネスを取り巻く環境も大きく変わりました。インターネット上に革新的なビジネスが続々と登場し、IT事業の需要と供給は日々拡大しています。

近年では、AIIoTの登場、クラウドサービスやソーシャルサービスの普及、モバイルデバイスの発達なども相まって、多様で膨大なデジタルデータが世界中のネットワークで生成・蓄積されています。無論、それは製品やサービスを提供する企業においても同様です。

企業では、カスタマーデータやオフィスデータ、オペレーションデータやログデータといった膨大な事業データが生まれ続けています。これらビッグデータは事業戦略の立案や、製品・サービスの企画開発などにおける重要なリソースとなります。ビッグデータを収集・分析し企業経営に活用するためには、高度なITシステムが欠かせません。このような背景から、HPCは労働生産性の最大化やコスト削減などが期待できるソリューションとして、さまざまな産業で注目を集めているのです。

Azure NetApp Files(ANF)
Azure NetApp Filesとは(ANF設定)

HPCのメリット

企業規模が大きくなるほど業務で扱うデータも膨大になり、ビッグデータの効率的な運用が求められます。圧倒的な計算処理能力を誇るHPCを導入すれば、大規模な計算の高速化が可能になるため、ビッグデータの効率的運用が実現するでしょう。

ビジネスを取り巻く環境は大きく変わり、価値提供の主軸が「モノ」から「サービス」のような無形資産へと移行しています。たとえば、クラウド上のネットワークで提供されるソフトウェア「SaaS」や、サービスとしてのプラットフォーム「PaaS」のようなサービスが、近年主流になりつつあります。こうしたサービスの提供に不可欠なのが、HPCのような優れたITインフラです。HPCは、膨大なデータの高速処理を実現することで、競合他社の一歩先を進んだビジネスモデルの創造につながるでしょう。

Azure NetApp Filesでハイパフォーマンスなデータ処理を実現

これまで企業の基幹系システムは、オンプレミスでの管理が一般的でした。ところが、近年では基幹系システムをクラウドに移行する流れが加速しています。

「基幹系システム」とは、生産管理・在庫管理・販売管理・人事管理・財務会計管理など、企業の根幹を成す情報管理を行うシステムです。基幹系システムはデータ領域が膨大であり、堅牢なセキュリティが求められるため、クラウドへの移行が躊躇われていました。しかし現在では、セキュリティの信頼性が向上し、運用コストも抑えられるとして、多くの企業がクラウドを採用し始めています。

そこで今後、自社システムのクラウド移行を検討している企業におすすめなのが、NetApp社の「Azure NetApp Files(ANF)」です。ANFは、クラウド上でもオンプレミス並みの高パフォーマンスを発揮するストレージサービスとして、高い支持を得ています。マイクロソフト社が提供するクラウドプラットフォーム「Azure」上で動作し、HPC環境の計算処理で欠かせない高品質なストレージを提供します。堅牢なセキュリティ機能を誇るため、基幹系システムとして活躍が期待できるソリューションです。

HPCソリューションにNetAppが選ばれる理由

ANFが選ばれる理由は、企業の基幹システムを支えるHPCソリューションとしての「信頼性の高さ」にあります。セキュリティ管理とデータ保持性に優れ、大規模な非構造化データを管理できるため、ワークフローの最適化とコスト削減に貢献します。また、HPCによってペタスケールのコンピューティングから、エクサスケールのコンピューティングへと移行可能です。拡張性の高さも備えているため、システムの規模拡大にもフレキシブルに対応できます。堅牢なセキュリティ管理とHPCによる高速処理、そして事業戦略に合わせた柔軟な拡張性が、ANFの強みといえるでしょう。

まとめ

1990年代後半に起きたIT革命によって、ビジネスを取り巻く環境は大きな変革を遂げました。IT技術の発展に伴い、さまざまな製品やサービスが生まれ、IT関連の需要と供給は拡大し続けています。それとともに、企業に蓄積されるデータも「量」「種類」の両面で増大傾向にあります。ビッグデータの活用は、優れた事業戦略の立案に不可欠な要素です。だからこそ、あらゆるデータを高速処理するハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)が求められています。今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ自社の事業戦略にご活用ください。

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