NISTが示した3種のサービスモデルIaaS、PaaS、SaaSの違い

 2020.02.17  ストレージチャンネル編集部

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クラウドコンピューティング(以下クラウド)には一般的に3つの分類があり、それらは世界的に知られている基礎知識です。IaaS、PaaS、SaaSと言えばクラウドに詳しくない方でも1度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

実は、これを定義したのはNIST(アメリカ国立標準技術研究所)です。本稿では、NISTが示すクラウドのサービスモデルであるIaaS、PaaS、SaaSの違いについて、NISTの定義を交えながら解説します。

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IaaS(Infrastructure as a Service)とは?

<NISTによる定義>

利用者に提供される機能は、演算機能、ストレージ、ネットワークその他の基礎的コンピューティングリソースを配置することであり、そこで、ユーザはオペレーティングシステムやアプリケーションを含む任意のソフトウェアを実装し走らせることができる。ユーザは基盤にあるインフラストラクチャを管理したりコントロールしたりすることはないが、オペレーティングシステム、ストレージ、実装されたアプリケーションに対するコントロール権を持ち、場合によっては特定のネットワークコンポーネント機器(例えばホストファイアウォール)についての限定的なコントロール権を持つ。

 

IaaSの特徴は、サーバーやネットワークなどシステム構築に欠かせない基礎要素をインターネットから気軽に調達できることです。通常、ICT(情報通信技術)サービスを提供するためには、サーバーやネットワーク、その他さまざまなネットワーク機器を必要とします。IaaSはそれらの環境を瞬時に整えることができ、ユーザは好きなミドルウェア・OS・アプリケーションをIaaS上に実装でき、それらを自由にコントロールする権限を持ちます。

PaaS(Platform as a Service)とは?

<NISTによる定義>

利用者に提供される機能は、クラウドのインフラストラクチャ上にユーザが開発したまたは購入したアプリケーションを実装することであり、そのアプリケーションはプロバイダがサポートするプログラミング言語、ライブラリ、サービス、およびツールを用いて生み出されたものである 3。ユーザは基盤にあるインフラストラクチャを、ネットワークであれ、サーバーであれ、オペレーティングシステムであれ、ストレージであれ、管理したりコントロールしたりすることはない。一方ユーザは自分が実装したアプリケーションと、場合によってはそのアプリケーションをホストする環境の設定についてコントロール権を持つ。

 

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PaaSはインフラ上に、システム開発に必要な環境を整え、インターネット経由で提供されるサービスです。PaaSを使って調達した開発環境には、プログラミング言語やライブラリ、サービスやツールがすでにセットされており、システム開発に必要な環境を即座に整えられるのが特徴です。PaaSを利用することで開発環境をスピーディに整え、かつ開発が完了した環境を壊すことでリソース消費率を最大化することができます。

SaaS(Software as a Service)とは?

<NISTによる定義>

利用者に提供される機能は、クラウドのインフラストラクチャ 2上で稼動しているプロバイダ由来のアプリケーションである。アプリケーションには、クライアントの様々な装置から、ウェブブラウザのようなシンクライアント型インターフェイス(例えばウェブメール)、またはプログラムインターフェイスのいずれかを通じてアクセスする。ユーザは基盤にあるインフラストラクチャを、ネットワークであれ、サーバーであれ、オペレーティングシステムであれ、ストレージであれ、各アプリケーション機能ですら、管理したりコントロールしたりすることはない。ただし、ユーザに固有のアプリケーションの構成の設定はその例外となろう。

 

SaaSはソフトウェアそのものをインターネット経由でサービスとして利用することができます。たとえばNetSuiteやOracleが提供するERPなどの大規模なソフトウェアも、Googleが無料で提供するメールサービスもすべてSaaSです。SaaSはユーザ数に応じた料金設定を取っているサービスが多く、システム導入に初期投資をほとんど必要としないことで、大企業はもちろん中小企業でも利活用が進んでいます。

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クラウドを利用することのメリットとは何か?

ここまで解説したように、IaaS、PaaS、SaaSの間に複雑な違いはなく、それぞれどのようなサービスが提供されているかが明確に決まっています。ユーザからしても目的に応じてクラウドを利用すればよいだけなので、それがIaaSなのかPaaSなのか、SaaSなのかを意識する必要はありません。あくまで単なる分類です。では、IaaS、PaaS、SaaSを含むクラウドを利用するメリットとは何なのでしょうか?

1. 場所や端末にとらわれないアクセスを実現する

全てのクラウドは世界共通のネットワークであるインターネット経由で提供されます。従って、どの回線からアクセスするか、どの端末からアクセスするかを問いません。ユーザはクラウドへアクセスするための回線と端末を自由に変えられ、システムの利便性を大幅に向上できます。

2. サーバー調達やシステム構築にかかる費用を抑えられる

サーバー調達やシステム構築には一定の費用と時間がかかります。これが重くのしかかり、中小企業でもシステム環境の刷新に乗り込めないケースも少なくありません。一方、クラウドは使った分だけ料金が発生する従量課金制であり、かつサーバー調達などは不要なのでそこにかかる費用と抑制できます。また、調達や構築にかかる時間を短縮することで、スピーディにビジネス要件を満たせるのもメリットです。

3. リソースを自由に拡張して常にビジネス要件を満たせる

従来のオンプレミス環境ではリソースを拡張するにあたり、サーバーを増設するか刷新するかの対策が必要でした。一方、クラウドは管理画面から必要なリソースを選択するだけで、いつでも簡単に拡張できる利点があります。これによりビジネス要件を常に満たしながら、システムユーザの満足度を高められます。

4. 少ない労力でシステムの管理・メンテナンスを実施できる

すべてのクラウドは提供事業者がサーバーやシステムを物理的に管理しています。ユーザ企業は管理運用に触れることなくサービスを利用できるため、より少ない労力でシステムの管理運用にあたれます。これをデメリットと考える企業もありますが、労力を削減することで生産性がアップし、IT人材不在の企業でもIT利活用を積極手kに行えるメリットがあります。

5. 自然とセキュリティ対策・災害対策が実施できる

多くのクラウド提供事業者は、セキュリティ対策や災害対策を強化しているため、クラウドを利用すること自体がセキュリティ対策及び災害対策の実施に繋がります。いずれの対策もかなりの費用がかかるものなので、クラウドにそれらの料金も含まれていると考えると、かなりのコストメリットが感じられます。

 

クラウドはメリットばかりではありません、確かにデメリットもありますが、多くの場合はそれを補っても余るほどのメリットがあるため、クラウド市場は拡大しています。これまでクラウド利活用に積極的ではなかった方も、この機会にクラウド利用をぜひご検討ください。

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